世界では大人気なのに……日本のバイク市場はなぜ過去最低なのか:世界を読み解くニュース・サロン(2/4 ページ)
日本のバイクメーカーや日本人ライダーが世界で活躍しているが、国内バイク市場は縮小傾向にある。海外メーカーと価格で勝負するのではなく、バイクを「文化」として盛り上げる設計が必要ではないか。
中国勢の追い上げで勢力図が変化
日本メーカーの世界での存在感は、数字を見れば依然として大きい。
ホンダは2025年3月期に世界で2057万台を販売し、シェア約40%、営業利益率は18%超となった。世界では新車バイクの約2台に1台ほどがホンダという計算になる。1949年に発売した自社開発車「ドリームD型」以来、累計生産は5億台を超え、ASEAN地域だけで年間1000万台の大台に迫る。
世界の二輪市場は2026年に約786億ドル規模、2034年には1189億ドルまで拡大すると予測される。その最大プレイヤーが今も日本企業であることは動かない。
ところが、これまで日本のバイクメーカーが強みとしてきた、中型から大型クラスの人気カテゴリーでは、海外メーカーなどの激しい追い上げにより市場の勢力図が大きく変わりつつある。
特に注目すべきは、中国勢の存在だ。中国の二輪大手CFMOTO(シーエフモト)が2025年に投入した「675SR-R」は、自社開発の水冷並列3気筒675ccのエンジンを積み、94馬力、最高時速で約220キロをたたき出す高性能スポーツバイクだ。車体価格は同クラスの日本車や欧州車の半額程度で、中国企業の典型的なやり方だといえる。その装備は日本の中型スポーツバイクをしのぐ。
さらに衝撃的なのがレース結果だ。中国の新興バイクメーカー・ZXMOTO(チャン・シュエバイク)は自社開発の3気筒エンジンを搭載した「820RR」で、2026年3月のWorldSBK(スーパーバイク世界選手権)併催スーパースポーツ級・ポルトガル戦を制覇。5月にはチェコ・ハンガリー戦でも勝ち星を重ねた。
市販車ベースのレースとして世界最高峰とされるWorldSBKで、中国メーカーがヤマハやイタリア(バイクメーカー)のドゥカティが存在感を示してきた市場で、新たな存在感を示し、歴史的な一歩を踏み出した。ZXMOTOの創業者である張雪氏は「今後5年で、排気量の大きいバイクの市場でシェアの過半を国際ブランドから奪う」と主張している。
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