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世界では大人気なのに……日本のバイク市場はなぜ過去最低なのか:世界を読み解くニュース・サロン(3/4 ページ)
日本のバイクメーカーや日本人ライダーが世界で活躍しているが、国内バイク市場は縮小傾向にある。海外メーカーと価格で勝負するのではなく、バイクを「文化」として盛り上げる設計が必要ではないか。
なぜ国内市場は縮小しているのか
日本のバイク業界関係者によれば、その裏側では、中国メーカーによる日本人技術者の引き抜きが行われてきたという。例えば、ホンダでは中国で実施した希望退職に約1700人が応募した。ガソリン車工場の休止など、中国事業のダウンサイジングを進めてきた。中国メーカーは、そうした人材流出の機会を逃さない。
「中国企業は退職したエンジニアや、製造現場を統括できるような監督層へ高額オファーを出し、顧問や技術指導員として囲い込む」と、この関係者は指摘する。さらに工場の自動化を進め、生産効率や量産スピードで日本を上回っている。その結果、中国国内の二輪生産台数は2025年に2210万台、輸出は1336万台となった。
日本国内の市場が沈む理由は複合的だ。少子化の影響で、二輪免許の新規取得者は年間30万人を再び下回り、コロナ禍で戻った需要も落ちた。駐輪環境の悪さ、公共交通機関の発達、新たな排ガス規制による原付バイクの実質的な市場縮小なども影響している。
だが本質は、日本社会がバイクそのものを「文化」として扱ってこなかったことにある。
小椋選手の22年ぶりの快挙も、国内メディアではスポーツ紙での扱いにとどまっており、テレビのゴールデンタイムで大きく特集されることもない。MotoGPが国民的スポーツとして根付くフランスやイタリアとは対照的だ。この「認知の非対称」が、国内市場の縮小をさらに加速させている。
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