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「人工雷」で肥料を生み、キュウリでAIを育てる 福岡の100年商社「welzo」が挑む農業DX(4/4 ページ)

熟練農家の高齢化と肥料の輸入依存という日本の食料安保問題に、創業100年の農芸商社welzoが挑む。同社は九州大学と連携し、水と空気から「人工雷」で肥料を自給する技術を開発。生長の早いキュウリ栽培を通じ、熟練農家の「勘と経験」をAIでコード化した。新規就農者が1年目から手堅く稼げる低価格な自動制御システムを確立し、日本の農業構造を底上げしながら世界市場への進出を狙う。

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「技術外販」で世界市場へ CULTA提携でグローバル展開

 福岡の研究農場で生み出された「農学×工学」の環境制御システムとプラズマ技術。同社が見据えるのは、国内の地域課題解決にとどまらない世界市場への展開だ。

 古賀部長は「日本だけで収まるつもりはありません。東南アジアから欧州まで、われわれが開発した環境制御や自動化システムを外販し、世界の農業や食料問題を守るビジネスを展開したい」と意気込む。同社はベトナムでの水産養殖における水質浄化プロジェクトなど、海外での現場実証も着々と進めている。

 さらにグローバル展開を加速させる足掛かりとして、9月にはアグリテックスタートアップのCULTA(カルタ、東京都小金井市)と業務提携に関する基本合意書を締結した。AIを活用して気候変動に対応する新品種を高速開発するCULTAの「品種開発力」と、welzoグループが100年培ってきた「栽培技術・環境制御システム」を融合。まずはマレーシアのキャメロンハイランドにおいて、現地の気候に最適化したイチゴ生産モデルの構築に乗り出している。

 目先の利益を追う量産モデルに走るのではなく、新規就農者が1年目から手堅く稼げる「再現性の高い自動制御システム」を確立する。そして、空気と水と電気だけで肥料を現地調達し、食料安全保障の危機を打ち破る「プラズマグリーン農業」を目指す。

 創業100年を超える老舗農芸商社が、大学研究機関や気鋭のスタートアップと手を組み、日本の農業が抱える構造的課題に正面から挑んでいる。福岡の小さな研究農場から始まった「新時代のアグリDX」は、日本の食と農を守るにとどまらず、地球規模の持続可能な農業を支える一歩となっていきそうだ。

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福岡の小さな研究農場から始まった「新時代のアグリDX」は、持続可能な農業を支える一歩となっていきそうだ

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