無線LANのない環境で撮影しておいた画像の扱いもいい。屋外などで撮影しておいた画像は、帰宅してカメラの電源を入れると、自動的に転送されるのだ。あとは放置しておけば、いつの間にか指定のフォルダやオンラインアルバムに画像が保存されている。
例えば旅行の画像を友人などに配布する際も、そのままオンラインアルバムで共有設定をしてそれを知らせればいいので簡単だ。
ここで注意は、やはり電源。無線LANでの転送には電力が必要で、カメラのバッテリーを思いのほか消費する。あまり大量の画像を転送しようとすると、いつの間にかカメラの電源がなくなってしまうという事態も想定される。
最近のデジカメはバッテリーを取り外して充電するパターンが多いが、ACアダプターを直接カメラに接続するタイプだと電源が切れることがないので便利だろう。
あと、個人的に気になっていたのは、SDメモリーカード用アダプターを使うことで、SDメモリーカードに標準対応しないカメラでも使えるのかどうかという点。発売後、製品サイトにアダプター利用についてのQ&Aが追加されていたので、ユーザーからの問い合わせは多いようだ。
実際に試してみよう。用意したのはサンワサプライの「SDHC用CF変換アダプター ADR-SDCF」。これにEye-Fiを挿入し、CFカード対応のカメラに差し込んでみた。ただし、製品自体はこうしたアダプターを介しての利用をサポートしていないので、あくまでも自己責任で。
利用したカメラはオリンパス「E-420」。実際に撮影してみると、画像はあっさりと送信された。Eye-FiのサイトによればCFカードアダプタの利用はサポート外であり、無線範囲が「著しく狭まる」ということらしい。サポート外なので個人の責任で利用してほしいが、使ってみた感じは特に違和感も問題もなく利用できた。持っているカメラがCFカードスロットしかない場合でもEye-Fiを活用できそうだ。
Eye-Fiを使うことで、カメラの機動性が向上する。撮影した画像がすぐさまオンラインアルバムにアップロードされるのは、まるで携帯カメラを使っているかのよう。それでいながらより高画質なデジカメ画像を、高速にアップロードできる点がいい。
現在、英語版では無線LANの位置情報から画像のEXIFにジオタグを埋め込むサービスを有料で提供しているが、どんなカメラにも無線LAN対応とできるEye-Fi、今後、さらに新たな展開も期待できる。今年中には日本でもモバイルWiMAXのサービスが開始されるが、Eye-Fiと同じようなカードが登場したら、屋外でも撮影画像をすぐさま転送するということが可能になるかもしれない。そんな期待ができる製品だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR