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クラシックデザイン継承、小型軽量化したミラーレス――富士フイルム「FUJIFILM X-M1」(2/4 ページ)

» 2013年07月26日 11時53分 公開
[永山昌克,ITmedia]
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ツインダイヤルとワンハンドオペレーションの採用

 操作面での改良にも注目したい。背面を比較した際の大きな違いは、従来モデルでは液晶の両サイドに分散配置されていたボタン類が、背面右側の集中配置に変更されたこと。たとえば従来のX-Pro1やX-E1では、後のファームアップで改良されたものの、AFエリアを変更するために、まず左側にあるAFボタンを押してから、右側にある十字キーを押す必要があり、それを撮影中に行うのは意外と手間取り面倒だった。X-M1では、AFボタンが十字キーの上に割り当てられたので、右手のみで素早く変更可能になった。

photo ボタン配置を一新し、一般的なデジカメの配置に近くなった。また右端には、動画用の専用ボタンを新設している
photo AFボタンを押すと、このAFエリアの選択画面が表示され、十字キー操作で好きなエリアを選べる。タッチパネルは対応していない

 X-Pro1やX-E1のこだわりともいえる露出補正ダイヤルやシャッタースピードダイヤルは省かれてしまった。その代わりにボディ天面には一般的なモードダイヤルを新設。フルオートやプログラムオート、絞り優先オート、シャッター優先オートなど12の撮影モードをダイヤル操作で素早く切り替えられる。

 絞り値やシャッター速度、露出補正の各操作については、天面のメインコマンドダイヤルと背面のサブコマンドダイヤルの2つを使って操作する。サブコマンドダイヤルのほうはやや小さめだが、どちらも適度なクリック感があり、回転操作はスムーズに行える。好きな機能を割り当てられる天面のFnボタンや、主要な設定を素早く変更するためのQボタンについては引き続き搭載する。

photo 天面の右端にメインコマンドダイヤルを備え、背面の右上にサブコマンドダイヤルを上向きに配置
photo 天面に手動ポップアップ式のストロボを内蔵。ガイドナンバーは約7となる
photo モードダイヤルでは12の撮影モードを選べる。シャッターボタンにあったレリーズ用の穴は省かれた

 天面の電源スイッチを回すと約0.5秒で液晶モニタが表示され、撮影スタンバイの状態になる。AFはミラーレスカメラで一般的なコントラスト検出方式を採用。ダブルレンズキットに付属する2本のレンズによる試用では、暗所以外のほとんどの撮影シーンで大きなストレスなく合焦するAF性能を確認できた。AF作動音については、単焦点レンズ「XF27mm F2.8」は小さな作動音がややあるが、標準ズーム「XC16-50mm F3.5-5.6 OIS」はほぼ無音だ。

photophoto 天面のFnボタンには、被写界深度確認やISO感度などの好きな機能を割り当てられる(写真=左)、画面上の情報表示のON/OFFを設定するカスタマイズメニュー(写真=右)
photophoto カスタマイズによって全情報を表示した状態。絞りやシャッター速度の下地部分が薄いグレーになっているのが、フレーミングの邪魔になる。これを表示OFFにしても、シャッターボタンを半押しすると表示されるのはちょっと気になる(写真=左)、Qボタンを押すと表示されるクイックメニュー画面。ノイズリダクションや発色傾向などを切り替えられる(写真=右)

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