5年ぶりのモデルチェンジとなったキヤノンのAPS-Cフラッグシップ機「EOS 7D Mark ll」を持ってブラブラと撮影してきた。このカメラは有効画素数約2020万画素で、高速オートフォーカスと連写がウリの話題の機種である。待ちに待ったモデルチェンジとあって予約が殺到。発売日が繰り上がったが、入手するのはまだ困難な状態となっているようだ。
「7D」シリーズ、というだけで「高速オートフォーカス&高速連写」という強いイメージを思い浮かべるが、真の姿は基本性能が高いAPS-Cデジタル一眼レフカメラでもある。まずはボディを手にとって感じるその凝縮感というか塊感がいい。もちろんフルサイズ機ではないので若干コンパクトなせいもあるのだが、手触りのいいラバーのおかげでホールドしやすく、新設された測距エリア選択レバーなど各種ボタン類にも指が届きやすい。
ファインダーも撮影に集中できる仕様になっている。視野率約100%の光学ファインダーは倍率約1.00倍で、明るくとても見やすく、インテリジェントビューファインダーllによって視野内にAF測距点の表示や撮影モード、電子水準器など、知りたい情報をひと目で確認できるようになっているのが嬉しい。また液晶モニターもワイドおよび高解像度化されて自然な色再現とともに格段に視認性が高まっている。
ボディ耐久性も防塵・防滴性能を強化し、より過酷な条件下での撮影に対応できるように進化してる。
EOS 7D Mark llに「EF70-200mm F4L IS USM」を装着して動物園内を撮り歩く。晴れた日の動物園は人でごった返していた。オートフォーカスの特性を試したいので、活発に動いてくれないと困るのだが、暖かな日射しを浴びて動物たちは眠たそうである。F4通しのこのレンズはスリムで軽量なので、ボディにマッチして振り回しやすい。バッテリーグリップ 「BG-E16」をボディに付けなくてもバランスは良好だ。
午後の日射しを浴びて寝そべるカバ。肌の質感はもとより、まるでサボテンのようなヒゲのリアリティさがいい。テカっているボディが重厚感を醸し出す。
飼育エリアを行ったり来たりするサイをテレ端で撮影。オールクロス65点AFセンサーはさまざまな動きをする被写体でも心強い。測距エリアもスポット1点からゾーンや自動選択など、任意でチョイスできるので被写体に合わせて撮るといいだろう。
EOS 7D Mark llはAFの特性パラメーターを任意に設定できるのが心強い。このAIサーボAF lllは、被写体追従特性や速度変化に対する追従性、測距点乗り移り特性を細かく調整可能だ。あらかじめ特性がプリセットされたAFカスタム設定ガイド機能を使えば、楽に動体を撮影できるはずだ。投げられたエサを口でキャッチしようとするシロクマも容易に撮影できる。
露出はほぼ的確だが、いくつかのシーンでオーバー目に感じることがあった。AEで撮影する場合は積極的に露出補正を使って、イメージ通りの絵をキャプチャするといいだろう。
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