ITmedia NEWS >

プロはCP+ 2016をどう見たか 荻窪圭、三井公一が気になった製品を紹介(2/3 ページ)

» 2016年02月26日 14時15分 公開
[園部修ITmedia]

気になった「PENTAX K-1」「LUMIX TX1」

―― DLとsd Quattroの話だけでもずっと語っていただけそうですが、ほかに興味を持ったカメラはありましたか?

荻窪 PENTAX K-1は面白かったですね。特に背面のモニターがくねくね動くのが。4本のバーで支えられていて、手前に引き出して斜めに回転させられたりと、いろいろなアングルに対応しやすそうです。あの変態モニターはぜひ触ってほしい。ボディのデザインもこぢんまりしているけどシャープに見えて好印象でした。

PENTAX K-1のモニター 独自の機構を備え、くねくね動くPENTAX K-1のモニター部

三井 K-1といえば、ペンタ部の下とモニターの裏側、メモリカードスロットなどに用意されたLEDも目を引きました。夜間、星の撮影などをするときには周りの人に怒られるかもしれませんが。

荻窪 あと、個人的にはパナソニックの「LUMIX TX1」。1型センサーを搭載したプレミアムコンデジですが、光学10倍ズームを小さなボディに搭載していて、実用性十分なところがよかったです。「リアリズムのコンデジ」ですね。4K PHOTOで遊べるし、AFも速いし、タッチパネルも付いているし、ちっちゃいけどEVFもある。もし荷物が多くて1台しかカメラを持っていけない、となったらTX1を持っていきたい。

アクションカムがけっこう出てきた

荻窪 あと、ちょっと触れておきたいのがアクションカム。デジカメの展示が多い中で、これまであまり大きな展示スペースが割かれてこなかった感がありますが、今年はソニーの「FDR-X1000V」やリコーの「WG-M2」みたいな、4K対応のアクションカムだったり、カシオの「EX-FR100」だったり、ニコンの「KeyMission 360」やリコーの「THETA S」のような全天球型カメラだったりと、さまざまなアクションカムが出展されています。

 アクションカムというと、GoProが市場を開拓しましたが、最近はカメラメーカーがいろいろ面白いものを出してきていて、今後どういう方向に進むのか分からない部分もありますが、とても興味深いです。特に多様なマウント類が出ているのが見どころだと思います。

ソニーのアクションカム HDR-AS50 ソニーのアクションカム「HDR-AS50」。さまざまなマウントが出てきている

超望遠レンズが面白い

―― レンズ製品で目を引いたものはありましたか? カメラメーカーが純正交換レンズを一通りそろえて展示しているのはもちろんですが、レンズメーカーもけっこう大きなブースを構えていますよね。

三井 パナソニックの「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S.」。これはすごいレンズですよ。今まで35mm判換算で800mm相当のレンズなんて、ほとんどの人が使ったことがないわけです。この800mmの超望遠ならではの圧縮効果は、はっきり言って今まで見たことがない世界。新しい表現ができる可能性が広がります。それを手持ちで使えることもすごいと思いますよ。

LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S. 35mm判換算で800mm相当の超望遠撮影が可能になる「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 ASPH. / POWER O.I.S.」

 マイクロフォーサーズの望遠ズームレンズでは初めて「LEICA」ブランドで出てくるレンズという点も、画質に期待が持てます。装着感、操作感、AFの感じも非常によかったです。出たら買おうと思っています。

荻窪 パナソニックで言うと、「LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」は気になりました。ワンランク上の標準ズームというか。軽くて何でも撮れて、使いやすい。パナソニックは最近標準ズームレンズをコンパクトにしようとしているのか、沈胴式のレンズが増えていて、クオリティとズーム倍率がちょっと後回しにされていた感がありましたが、LUMIX G VARIO 12-60mmでいい感じに穴を埋めてきました。

LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S. ワンランク上の標準ズーム、パナソニック「LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」

―― 超望遠レンズと言えばオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」も600mm相当のレンズですね。かなりいいお値段ですが。

荻窪 300mm F4.0もバックオーダーがすごいと聞いています。マイクロフォーサーズは特に手持ちでこうした超望遠レンズが使えるのが面白いですね。

 あと、タムロンのSPシリーズに「SP 85mm F/1.8 Di VC USD(Model F016)」と「SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)」が追加されているのも見ておいた方がいいんじゃないでしょうか。今風のデザインは、ちょっとシグマっぽい感じですが。タムロンの90mmマクロは歴代モデルが非常に人気でしたし。

三井 シグマの「SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art」も面白いですよ。APS-Cサイズのセンサーに対応したレンズで、85mm F1.8や135mm F1.8などの明るい中望遠レンズをまとめて1本にしたようなレンズです。

 そういえばこれは去年もいいましたが、各メーカーのブースでは、自分のカメラを持っていくと、いろいろなレンズを付けて試し撮りさせてもらえるところがけっこうあります。試す前に一声かけるのがマナーですが、気になるレンズがあるなら、自分がいつも使っているボディを会場に持って行くのがお勧めです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.