日常用途なら画質は十二分、「クイック起動」で実用性がぐんと上がった――「Xperia NX SO-02D」:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/4 ページ)
かねてから定評のある、裏面照射型CMOSセンサーを採用したXperiaシリーズのカメラ。Xperia NXではXperia arc/acroからどれだけ画質や使い勝手が向上しているのだろうか。
「スイングパノラマ」を試す
で、余計な撮影機能はない代わりに、ソニーならではの素晴らしい機能が1つ追加された。Cyber-shotでおなじみの「スイングパノラマ」だ。Xperia NXを目の前に持って身体を左から右(逆でもいいけど)に回しながら撮ると、自動的につないで1枚のパノラマ写真を作ってくれる。
水平線が中央に来るよう意識して撮るとうまくいきやすい。ちなみにカメラ側の露出は撮り始めた方角で固定される。風景だとどうしても陽射しが当たって明るいところと陰で暗いところが出てくるわけで、露出がカメラ任せではきれいに撮れないことがある。そんなときは、一番きれいに撮りたい方角で側面のシャッターキーを「半押し」してピントと露出を固定し(AF/AEロック)、それから取り始めの方角に向かってスイングパノラマを始めるといい。スイングパノラマはいったんシャッターを全押しして開始すれば、後は指を離してもOK。
撮影機能のもう1つのトピックはフルHD動画かな。ディスプレイは1280×720ピクセルのHDサイズだが(考えてみたら、めちゃ細かい)、撮影は1920×1080ピクセルのフルHD動画までイケる。動画のフォーマットはMP4。スマホの動画としてはかなりの出来だ。
「プレミアムおまかせオート」を目指してほしい
そんなわけで、Xperia NXで撮った写真はクオリティが高くて、カメラ機能もシンプルで使いやすくなった。またクイック起動を使えばいつでもさくっとカメラを使え、実用性がぐんと上がった。後はシーン自動認識オート時もタッチフォーカスを使えればもっとよかったのに。
ここまできたら、Cyber-shotクラスの「プレミアムおまかせオート」を目指してほしいよね。スイングパノラマまでは付けたんだから。Cyber-shotでは暗いと自動的に「手持ち夜景モード」になり「連写+合成」でノイズの少ない写真を撮ってくれるし、明暗差が大きなシーンでは自動的に露出を変えて連写+合成のHDRに切り替わってくれる。あれはなかなかいい。そういうCyber-shot的「プレミアムおまかせオート」専門のシンプルな「カメラ」アプリと、凝ったさまざまな撮影ができる「プロカメラ」アプリの2つ用意するってのも面白いんじゃなかろうか。
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