出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。今週は、猪瀬副都知事が図書館の貸出し主義を批判したニュースなどをお届けします。
出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届け。2012年の出版業界の今後を占うヒントが隠されているかも?
2011年1月1日から12月31日までの、国内全店舗、営業総本部の外商部門、海外店舗、大学のブックセンターおよびテキスト販売の売上げを合算して集計。1位は講談社(前年1位)、2位は集英社(同)。3位には前年4位の角川グループパブリッシングが入った。
ベスト300はこちら(PDFファイルをダウンロード)。
2月8日、ポプラ社が主催した第3回コミュニケーションセミナーで、田原総一朗氏と「日本の教育の未来を考える 紙の本はなくならない」をテーマに討論した。東京都の猪瀬直樹副都知事は、「教育とは自分で考えること」と定義し、現在、都では職員を対象に「『言葉の力』再生プロジェクト」を進めていると報告。職員は2人に1人しかは月に1冊も本を読んでいない調査結果も明らかにした。
また、ベストセラーを複数購入する図書館のあり方には、「書店の民業を圧迫している」とし、競争入札には「地域社会を維持していくための弊害になっている」と話した。当日は東京電力、独立行政法人、年金、消費税など多岐にわたって討論した。参加者は一般客、書店、取次会社関係者など100人以上となった。
ソフトウェア開発及び同分野の出版事業を行うパーソナルメディアは2月6日、隔月刊雑誌「TRONWARE(トロンウェア)」の電子版の販売をスタートした。販売は同社が運営する通信販売サイトで行う。
電子版は、誌面をPDF化したものに「ソーシャルDRM」(購入者情報をコンテンツに明記する著作権管理方法)を搭載。しかし、コンテンツの利便性を考慮し、PDFファイルのプリントアウトや複数の端末での閲覧も可能としている。価格は紙版が1260円、電子版が980円。紙版とのセット販売価格は1470円(いずれも税込)。
Copyright 2015 新文化通信社 All Rights Reserved.