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» 2004年07月09日 07時41分 公開

「日本でもスパムは深刻な問題に」と予言するBarracuda

米Barracuda Networksは、日本語で書かれたスパムメールの排除も可能なスパム対策アプライアンス製品を投入した。

[ITmedia]

 今では日本語で書かれたものも決して珍しくはなくなってきたスパムメール。米国ではスパムメールは日本以上に深刻な問題となっている。国家レベルでスパムを規制する「CAN-SPAM法」成立以降もその勢いは衰えを見せず、むしろ増加する一方だ(12月17日の記事参照)。その上、単なる広告バラマキにとどまらず、トロイの木馬を仕込んだり、重要な情報を盗み取ろうとするフィッシング詐欺を仕掛ける悪質なスパムメールが確実に増加している。

 この深刻なスパム問題に対抗するために、キーワードに基づくフィルタリングやRBL(Realtime Blackhole List)による接続ブロックのほか、最近では文脈に基づく分析を元にスパムかどうかを判別するベイジアン分析といったさまざまな方法が提案されている。だが、「いずれにしても単一の手法だけでスパムに対抗することは困難。複数の手法を組み合わせることによってはじめて、きちんとスパムを排除することができる」と述べるのは、米Barracuda Networksの社長兼CEO、ディーン・ドラーコ氏だ。

 Barracudaでは、セキュリティを強化したLinux上にスパムメール対策機能を搭載したアプライアンス、「Barracuda Spam Firewall」を開発、販売している。電子メール経由で届くウイルスのチェック機能に加え、RBLによるアクセスブロックやスパムフィンガープリント(指紋)チェック、ベイジアン解析、インテンション解析、ルールベースのスパム判別など10階層に及ぶ分析によって、スパムメールやウイルスメールとそうではないものとを判別する。

 製品の特徴としては、アプライアンス製品として提供されるため導入が容易で、既存のメールシステムに影響を与えず利用できることが挙げられる。しかも「スパムを排除することによって、メールサーバの処理量を50%前後は削減でき、サーバの負荷軽減にもつながる」とドラーコ氏は説明した。

Spam Firewall Spam Firewallの本体

 ユーザー数やアカウント数に応じたライセンス体系は採用していないため、コストパフォーマンスに優れる点も特徴という。価格は、1000ユーザー規模を想定し、1日100万メッセージの処理が可能な「Spam Firewall 200」で60万円からとなっており、Sendmail、qmailやExchange Serverなどメールサーバの種類を問わず利用できる。

 市場には既にいくつか、スパムメールの排除を目的にしたソフトウェア製品が存在している。しかし、「ファイアウォールにしても、当初はソフトウェア製品として提供されていたものが、今では専用ハードウェアを組み合わせたアプライアンス製品が主流になっている。スパム対策についても同じことが言えるだろう」(ドラーコ氏)。

日本でもスパム状況は悪化

 ドラーコ氏は、残念ながら今後もスパム問題は悪化するだろうと予測している。

 「日本も例外ではない。今後もスパムメールの量は増加するだろう。大多数のスパムは英語で書かれたものだが、多言語化が進んでおり、日本語はもちろん、韓国語や中国語、ロシア語、アラビア語などあらゆる言語が用いられつつある。というのも、いまだにスパマー(スパム送信者)は利益を挙げているからだ」(同氏)。

 これに対処するため、Barracudaでは製品の多言語対応を推進している。現在日本語版Webインタフェースの開発が進んでおり、7月末には完成予定となっているほか、日本語で書かれたスパムを排除するためのルールも日々アップデートしていく計画だ。

インタフェース 日本語化されたWebインタフェース。大半がスパムメールとしてブロックされていることが分かる

 同時に、業界全体としてスパムを排除していくための取り組みにも参画していく。つい先日、業界統一仕様として提案された「Sender ID(旧Sender Policy Framework:SPF)」やYahoo!の「DomainKeys」といった枠組みも、積極的に支援しているという。

 「スパマー側も知恵を絞っており、手法はどんどん洗練されてきている」(ドラーコ氏)。これに対抗していくには、個別の防御と業界全体としての取り組みの両輪が必要だろう。

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