コールセンターが企業競争力を左右、NECフィールディングに見る実例(3/3 ページ)

» 2004年07月13日 18時48分 公開
[怒賀新也,ITmedia]
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 コールセンターでは問題が解決しなかった場合、技術者を派遣することになる。だが、技術エリアごとに担当が違うなどの理由で、適切な技術者をすばやくアサインすることは難しい。

 これに対応したのが、i-モードを使ったディスパッチシステムだ。サービス拠点は、顧客の問題を把握後、カスタマエンジニアの派遣を決定する。そのときのカスタマエンジニアとの連絡手段に携帯電話を使う。カスタマエンジニアはメールを受信すると、作業内容について書かれたURLをクリックし、サーバに接続する。

 ここで特徴的なのは、顧客とコールセンターのやり取りをそのまま音声で聞く機能が搭載されていること。カスタマエンジニアは、顧客とコールセンターの生のやり取りを聞くことで、状況をリアルに把握できる。 この機能により顧客への「2度聞き」を防止した。

 時間などの都合について、出勤の可否を返信するプロセスにより、カスタマエンジニアとコールセンターを常に連携させた。

 これらの取り組みにより、J.D.Power社評価で、「2002年から2003年まで満足度調査で続けてナンバーワンを獲得した」という。

 顧客満足度の維持向上は、ビジネスの成功そのものと言ってもよく、IT投資の回復とともに、今後は業種を問わずコールセンターのサービス品質の向上が求められてくる。

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