サン、UltraSPARC IVを搭載したワークグループサーバを発表

サン・マイクロシステムズは、CMTに対応したUltraSPARC IVを搭載したワークグループサーバを10月中旬に出荷する。

» 2004年10月08日 11時50分 公開
[佐々木千之,ITmedia]

 サン・マイクロシステムズは10月7日、「UltraSPARC IV」プロセッサを搭載した、ワークグループ向けサーバ「Sun Fire V490」、「Sun Fire V890」を発表した。価格はSun Fire V490が446万3000円から、Sun Fire V890が575万9000円(いずれも税別)からで、10月中旬に出荷開始の予定。

「Sun Fire V890」「Sun Fire V490」 「Sun Fire V890」(左)「Sun Fire V490」(右)

 UltraSPARC IVは、「チップ・マルチスレッディング(CMT)」機能を持つプロセッサで、サンが2月に発表したハイエンドサーバ「Sun Fire 25K」に初めて搭載した。サンのサーバ製品群としては下位にあたるワークグループサーバとしては今回が初めての搭載となる。従来ワークグループサーバに搭載していたUltraSPARC III Cu/1.2GHzと比較して、単位時間あたりの処理性能が約1.8倍に向上したという。

 CMTはインテルがPentium 4やXeonで採用している「ハイパー・スレッディング・テクノロジ(HT)」と同様に、1つのプロセッサコアで複数の実効スレッドを処理できる技術。UltraSPARC IVはそのCMTを採用した第1世代のプロセッサで2つのスレッドを並行処理できる。サンでは4つのスレッドを並行処理できるプロセッサコア8つを1つのチップにまとめた「Niagara」(開発コード名)を2006年、さらに高性能のハイエンドサーバ向けプロセッサ「Rock」を2008年にリリースするとしている。

 Sun Fire V490にはUltraSPARC IV/1.05GHzを最大4基、メモリを最大32Gバイト、HDDを73.4Gバイト×2、Sun Fire V890にはUltraSPARC IV/1.2GHzを最大8基、メモリを最大64Gバイト、HDDを73.4Gバイト×6搭載できる。サーバ製品としての価格性能比は、プロセッサ数の同じ従来製品の約2倍となっている。OSはSolaris 8とSolaris 9(プリインストール)に対応するが、今後リリース予定のSolaris 10もサポートする。OS以外に統合サーバソフト製品スイート「Sun Java Enterprise System」の評価版(90日間利用可能)をバンドルしている。

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