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» 2004年11月29日 20時45分 公開

MS眞柄氏、「やっと三年。さらにあと三年かけて支援して行く」(1/2 ページ)

中小規模事業所市場は、マイクロソフトが最も力を入れているマーケットの一つだ。その国内最高責任者が語る「想い」とは。

[柿沼雄一郎,ITmedia]

 先日、中小規模事業所への新たな施策を発表したマイクロソフト。その活動を強力に牽引している人物の一人が、執行役常務 OEM営業本部 ゼネラルビジネス統括本部 東日本・西日本営業本部担当 眞柄泰利氏である。眞柄氏にこの事業への熱意を語ってもらった。

経革広場をはじめとする中小規模事業所向けビジネスに熱い思いを寄せる眞柄氏

ITmedia マイクロソフトとして中小規模事業所にフォーカスするようになったいきさつは?

眞柄 この分野はわれわれのビジネスの中で欠落した部分でした。三年ほど前にスティーブ・バルマーが、当時セールス&マーケティングサービスのトップだったオーランド・アヤラを呼んで、「われわれのビジネスにおいてスモール・ミディアムの分野が大変なことになっている。もう一度立て直せ」と言って、中長期の目標として取り組むことを宣言し、そこからわれわれのワールドワイドでの本格的な活動が始まりました。

ITmedia 国内の中小規模事業所の現状をどのようにご覧になっていますか?

眞柄 日本のマーケットは99%が中小規模事業です。北米などとはまったく異なったモデルであり、むしろドイツやスイスなどといったヨーロッパの国々に近いと言えます。これは一つ重要なポイントで、各国においては中小規模企業の成り立ち方はそれぞれ異なっているのです。これを前提としているため、各支社のマーケティングのやり方はそれぞれに任されています。

 そんな市場に対して、私は前社長の阿多から任を受けて取り組みを始めていました。まずは現状を知り勉強することから始めましたが、ビジネスとしてきっちりとやり遂げるには「売上の数字を不問にして三年間の時間をくれ」と社長に宣言しました。そうでないと、マイクロソフトは中小規模事業所に対して誠実にやっていけないと考えたのです。

 こうしてITリテラシーや経営革新などについての啓発活動が始まりました。IT実践塾やキャラバンなどです。これらは無償のサービス活動であり、商品の説明というよりは、いかに中小規模事業所の方々にITを知ってもらい経営と結びつけてもらうかの試みでした。

 同様にパートナーについても「右から左へ」の商売だったことを反省し、中小規模事業所についての教育などを実施しました。

 昔は販売店へ直接出向いてこうした努力を行い、ソフトウェア流通の仕組みなどを作り上げていったのですが、今は誰も現場も行かなくなってしまいました。マーケットが大きくなり、その分析をする会社が現れて結果のデータがたやすく入手するできるようになったからです。このプロセスの適用が今まで行われずに抜けてしまったのが、中小規模事業の分野ということです。

ITmedia 大企業と中小規模事業所の違いは?

眞柄 コスト削減や自動化といった、ITを導入しようとするきっかけや背景は、大企業も中小規模事業所も何ら変わりありません。そうした時、大企業ならコンサルもありますが、中小規模事業所ではそうした手段も取れないところが多いのです。ではどうするか。一番身近なのが、税理士や銀行、そして地元の販売店(パートナー企業)です。彼らが中小の経営に即した提案を行えるよう、こうした人々や機関に対してもきちんとした環境整備を行うことが、この分野では非常に大切です。

ITmedia 今までのマイクロソフトのマーケティングの方程式が使えない分野ですね?

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