プレイガール装う新ワームMaslan、チェチェン分離独立派サイトを攻撃

チェチェンの独立派サイトを攻撃する「政治的」ワームは、「性的」魅力でPCユーザーの情報を盗み出そうとしている。

» 2004年12月11日 09時02分 公開
[ITmedia]

 電子メールで感染し、パスワードなどの情報を盗み出す新種ワーム「Maslan」が発見された。プレイガールの添付ファイルを装っているが、チェチェンの分離独立派が運営するサイトに攻撃を仕掛ける機能も報告されている。

 Symantecのウイルス情報によれば、このワームは「12345」の件名がついた電子メールで届き、「PlayGirls_2.exe」というファイルが添付されている。感染したコンピュータからメールアドレスを収集して自分自身を送りつける。

 システムに感染するとバックドアを開き、Windowsの脆弱性を悪用。キーボード入力の記録を取って、パスワードなどの情報をリモートのWebサイトに送信する。Symantecでは被害状況が「低」、ダメージは「中」、感染力は「高」と評価している。

 一方、Sophosによれば、このワームは毎月1日になると特定のWebサイトにサービス妨害(DoS)攻撃を仕掛ける仕組みになっている。標的はすべて、チェチェンの分離独立運動と関係のあるサイトだという。「このウイルスの作者は明らかに、チェチェンの分離独立派が自分たちの運動に関する情報をインターネットに公開しにくくすることを意図している」と、Sophosの上級技術コンサルタント、グレアム・クルーリー氏は指摘している。

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