Qt/X11のインストール |
まずはQt/X11のインストール方法です。
表9のように環境変数を設定します。今回は、ビルド環境をそのままインストール環境とします。
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Qtに含まれるconfigureスクリプトはGNU Autoconfでなく自前のスクリプトです。オプション「-help」を付けると指定できるオプションの説明が表示されます。今回は実行例1のようにコンフィグレーションします。
実行例1 Qt/X11のコンフィグレーション |
$ unset which $ ./configure -v \ ← 詳細メッセージ > -xft \ ← Xftサポート > -thread \ ← スレッド > -no-exceptions \ ← 例外の無効化 > -debug ← デバッグモード |
Vine Linuxでは、OS環境でwhichが関数定義され、現行のQtのconfigureスクリプトでは、エラーとなってしまうため、関数定義を削除しておきます。ライセンス許諾を尋ねられるので「yes」と答えると最後まで処理されます。表8の環境では、この工程に約8〜9分かかりました。
ライブラリ、サンプルコード、チュートリアル、ツール類をコンパイルします。
$ make 2>&1 | tee make.out |
表8の環境では5時間40分強かかりました。次に、Qt/EmbeddedのプログラムをX11上で実行するために仮想フレームバッファプログラムqvfbをコンパイルしておきます。
$ cd $QTDIR/tools/qvfb $ make $ cp qvfb $QTDIR/bin |
表8の環境で3分強かかりました。ここまでできたら、サンプルコードやチュートリアルで動作確認ができます。
「第1回 フレームバッファでQtアプリ」の内容は3回に分けて掲載予定です。次回はQt/Embeddedをインストールし、デスクトップ上でフレームバッファを使用してプログラムが動かせるまでを解説します。なお、掲載は12月18日を予定しています。ご期待ください。
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