ノベル、企業向けクライアントOS「Novell Linux Desktop 9」日本語版を発表

ノベルエンタープライズ向けLinuxデスクトップ「Novell Linux Desktop 9日本語版」を発表した。政府、官公庁、大企業、キオスク端末やコールセンターなど特定の業務アプリケーション端末などを最初のターゲットに狙う。

» 2004年12月20日 23時07分 公開
[ITmedia]

 ノベルは12月20日、エンタープライズ向けLinuxデスクトップ「Novell Linux Desktop 9日本語版」(NLD9)を、2005年1月11日より提供開始すると発表した。政府、官公庁、大企業、キオスク端末やコールセンターなど特定の業務アプリケーション端末などを最初のターゲットに狙う。

 NLD9は、Novell SUSE LINUX Enterprise Server 9と共通のコードベースを持ち、デスクトップ環境である「Ximian Desktop」と、ノベルのネットワークアプリケーションiFolder/GroupWise/Messengerなどが統合された企業向けのクライアントOS。

 Windowsとの互換性も十分に考慮されており、フォントのマッピングなどにノベルが手を加えたOpenOffice 1.1.3やMozilla Firefoxのほか、Microsoft Outlookとの互換性を持つメール/グループウエアEvolutionも備えている。

 管理・運用面については、大量のマシンを集中管理できるNovell SUSE LINUX独自の管理ツール「AutoYaST」を利用することでインストールの自動化が可能。また、運用開始後のソフトウェア/パッチ配布はNovell ZENworks Linux Managementが行う。

 ノベルでは、Novell SUSE LINUX Professional 9.2の出荷も控えているが、こちらとのすみ分けについては、とにかく多くのパッケージを入れたものがNovell SUSE LINUX Professional 9.2、無駄なパッケージなどをそぎ落とし、安定度を高めるなど企業用途に特化したものがNLD9であるといえる。

 価格はオープンだが、推定価格として1ユーザーで1万2600円、1000ユーザーの場合で840万円としている。米国での販売価格が50ドル程度であることを考えると割高感があるが、これはローカライズにかかるコストのほか、リコーの日本語フォントが含まれるほか、オムロンのかな漢字変換プロセッサ「Wnn」が含まれることなどが影響しているといえる。

 販売は、ノベル販売パートナーを通じて2005年1月11日から行われる。出荷開始は1月18日から。

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