Sunのシュワルツ社長、データベース計画、SPARC、HPを語るInterview(2/3 ページ)

» 2005年02月18日 16時59分 公開
[IDG Japan]
IDG

シュワルツ それはまだ決まっていません。「既存の選択肢に代わるものが欲しい」と顧客は言っています。彼らは以前から、Sunがこの問題に取り組むよう求めています。

――つまり、それをやるかどうかではなく、いつやるかという問題なのですね。

シュワルツ 全くその通りです。

――x86系プロセッサ向けのSolarisに人気が出れば、SPARCビジネスの衰退につながるのではありませんか? 両者をどのようにバランスさせるのですか?

シュワルツ リリース後最初の10日間のSolaris 10のダウンロード件数の約5分の1がSPARC向けで、約5分の4のダウンロードはx86向けでした。そしてx86版ダウンロードの圧倒的多数はSun以外のハードウェア向けでした。これに対しては、2つの見方があります。Sun以外のハードウェア向けのダウンロードはハードウェアの販売機会の奪った、という見方がその1つです。しかし私の見方は、Sun以外のハードウェア向けのダウンロードは、当社の販売部門にとって、Sun以外のハードウェアのユーザーからの引き合いだということです。つまり、当社にとって市場拡大のチャンスにほかならないのです。

――約50万件のダウンロードのうち、Sunの既存顧客の割合はどのくらいですか?

シュワルツ 大半はSun以外の顧客だと思います。一般に、Webからのダウンロードを真っ先に行うのは、デベロッパーや小規模企業です。

――長期的に見た場合、既存のSPARCユーザーがコストを節約するためにSolaris/Opteronなどのx86プラットフォームに乗り換えるのではありませんか?

シュワルツ 幸いにして、われわれは世界最大のOpteronシステムサプライヤーですので、SPARCから乗り換えるユーザーを獲得できる公算が大きいと言えます。顧客には常に選択肢があり、それは良いことです。

 あらゆる製品はそれ自体のメリットによって勝たなければならない、というのがSunの方針です。「64ウェイのSPARCシステムが、同クラスのIBM POWERシステムやItaniumシステムに勝てると思うか?」と聞かれれば、「間違いなく勝てる」というのが私の答えです。もちろんユーザーには、x86 Opteronプラットフォーム上でSolarisを動作させるという選択肢もあります。SPARCは一部のタスクには最適ですが、そうでないタスクもあります。Opteronの場合も同じです。今日、64ウェイのOpteronシステムを使いたいと思っても、残念ながらそのようなシステムはまだありません。

――Opteron上でSolarisを利用するユーザーが増えてきたとき、SPARCの売り上げ減少をどうやって埋め合わせるつもりですか?

シュワルツ 質問の前提が正しくないと思います。Solaris x86をリリースする前には、ユーザーにはSPARCではなくx86を使うという選択肢がなかったというような前提がおかしいのです。われわれは新たな収益を確保する能力を高めただけなのです。

――ですが以前は、Sunはx86用のSolarisを積極的に推進していませんでした。

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