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» 2005年02月23日 21時19分 公開

無償化されたSolaris 10の滑り出しは好調

Solaris 10のダウンロードが約54万に達し、好調な滑り出し。OpenSolarisのプロジェクトも第2四半期には正式発表される予定だ

[浅井英二,ITmedia]

 2月1日からダウンロード可能となったSolaris 10が大きな反響を呼んでいる。先週末(2月19日)、わずか2週間強という短期間でダウンロードは約54万に達した。サン・マイクロシステムズが「OpenSolaris」プロジェクトのプレスブリーフィングで明らかにしたもの。

 「サンは創業以来、共有と革新を継続してきた。(オープンソース)コミュニティーへの貢献も今に始まったことではない」と話すのはサンでフィールドマーケティング統括本部長を務める杉本博史氏。BSD UNIX、NFS、そしてJava……、同社は常にその中核技術を共有したり、安価にライセンスすることでネットワークコンピューティングを推進してきた。今回、Solaris 10の無償化OpenSolarisプロジェクトのスタートを決断したスコット・マクニーリー会長兼CEOもしばしば、「カリフォルニア大学バークレー校を除くほかのどんな組織よりもSunは多くのコードをオープンソースとして寄贈してきた。(創業者のひとりである)ビル・ジョイは会社よりもコミュニティーに貢献していた」と話しているくらい。

 Solarisはこれまでにもバージョン8でコアとネットワークの部分についてソースコードを公開してきたが、改変は禁じてきた。無償化についても、既に4CPU構成までは適用していたが、アップグレードは有償だった。いずれも中途半端との印象は否めなかった。

 今回、マクニーリーCEOがSolarisの「完全」無償化とオープンソース化を決断した背景には、Linuxコミュニティーの「自立的な発展」とそれに対する同社の危機感がある。

 「オープンソース開発が潮流となった以上、それを取り入れていく」と説明するのは、サンでSolarisなどを担当する纐纈昌嗣マーケティング本部長。

OSI認定のCDDLでオープンソース開発

 OpenSolarisは、Sunが新たに提案したCDDL(Common Development and Distribution License)が適用される。OSI(Open Source Initiative)によって認定されたオープンソースライセンスであり、Mozilla Public License(MPL) 1.1をベースにしているという。ソースの変更部分を共有するほか、OpenSolarisのコードと固有コードの混在を認めるのが特徴。また、OpenSolarisを使用する開発者や企業を訴訟から守るための特許条項が追加されているという。

 既にSolaris 10で追加された「DTrace」が、CDDLによって公開されている。DTraceは、運用中でもパフォーマンスのボトルネックを容易に発見できるダイナミックトレース機能。第2四半期に予定されているOpenSolarisの正式発表時には、OSおよびネットワーク機能のカーネル、コマンド、ライブラリ、そしてほかのSolaris 10新機能(Solarisコンテナ、予測的自己修復機能、ZFSなど)も公開される予定。

 既存の製品をベースとしてオープンソース開発を進めることの難しさは指摘されているが、Sunでは当面、同社の開発プロセスに社外のコミュニティーが参画する手段を取り、OpenSolarisの開発をリードしていくという。開発作業は先ずSolarisに反映され、そのソースがOpenSolarisとして公開されるというイメージだ。期限は決められていないが、初期段階の開発プロセスが軌道に乗れば、開発作業は直接OpenSolarisに反映し、Sun SolarisもOpenSolarisをベースとしたディストリビューションのひとつへと移行させるとしている。

 Linuxではディストリビューション間の互換性が問題となっているが、「いろいろな方言が出てくるのは止められない。だが、サンはSolarisの互換性を保証し、ISVやIHVの認定も実施していく。Sun Solarisを、いわば標準語としてユーザーらに提供していきたい」と纐纈氏は強調した。

 なお、各ディストリビューションに「Solaris」という商標の使用を許すかどうかは決まっておらず、第2四半期の正式発表を待たなければならないという。

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