IMワームが相次ぎ出現、ワーム間抗争の再来懸念

MSN Messengerを通じて増殖するワームが相次いで出現、ワーム間抗争に発展しかねない様相も見えるという。

» 2005年03月08日 08時56分 公開
[ITmedia]

 インスタントメッセージング(IM)で感染するワームが3月6日から7日にかけて相次いで出現したと、セキュリティ企業のF-Secureが報告している。IMワームは最近数が増えており、ほかのワームの作者を批判する内容が含まれるなど、IMワーム戦争に発展しかねない様相も見えるという。

 F-Secureのブログによると、Bropiaワームの新亜種「Bropia.K」が6日に発見されたのに続き、7日には「Kelvir」ワームの亜種と、新ワームの「Sumom」が出現。いずれもMSN Messengerを通じて増殖する。

 KelvirワームはIMで「lol! see it! u'll like it」などのメッセージを送信する。メッセージには「omg.pif」という名称のファイルへのリンクが含まれ、これをダウンロードして実行するとコンピュータに感染、MSN Messengerに登録された相手全員にメッセージを送りつける。

 SumomはMSN MessengerとP2P経由で感染するほか、CD-Rに自らをコピーする。ファイルを実行すると感染し、セキュリティやウイルス対策ソフトの機能を停止させてしまうほか、Windows Task ManagerとRegistry Editorも使えなくしてしまう。また、主要セキュリティ企業のサイトにもアクセスできなくしてしまう。ウイルスファイルは削除するのが難しく、もし削除されても数秒後にはHDDにコピーが復活する。

 このウイルスはCドライブに「Message to n00b LARISSA.txt」というファイルを作成するが、これには2月に出現した「Assiral」ワームの作者を口汚くけなすメッセージが含まれる。Assiralの作者が新しいワームを作ってBropiaワームを削除しようとしたことについて批判する内容だという。

 F-Secureのミッコ・ヒッポネン氏はブログの中で、昨年、Bagle、Netsky、Mydoomの間でワーム戦争が起きたような事態にならないことを願うと綴っている。

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