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» 2005年04月14日 14時05分 公開

ある天文系サイトのXOOPS移行事例dev blog/CMS(4/4 ページ)

[木田佳克,ITmedia]
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画面■お気に入りモジュールの1つ「piCal」(パイカル)。このように日ごとに膨大なリンクとなっている

 例えば、上画面のGIJOE氏がメンテナンスを引き継いでいるpiCalモジュール(イベントカレンダー)では、最近はクロール先として排除が標準設定となっている。しかし筆者はあえてGooglebotを拒否せずに、piCalが作る過去未来への泥沼へ招いていたりする。

画面■モジュール個々のキャッシュ設定画面の1つ。それぞれのページで最初のアクセス時に下画面に挙げるディレクトリへ静的なファイルを書き出す
画面■キャッシュディレクトリを覗いたところ。多大な派生リンクがあるモジュールは、キャッシュ設定するのを注意しなければならないと感じた

 すべての日付けリンクへクローラーが巡回するとなるとサーバにはかなりの負荷だ。そしてXOOPSの設定で、piCalのキャッシュ設定をしていると、クローラー襲来時に膨大なキャッシュファイルが生成されることになり、筆者の環境では10Gバイト近くもディスク消費したことが過去に2回ほどあった。恐ろしくなったのでキャッシュ設定をオフにしたが、それ以前にpiCalディレクトリ下は、やはりクローラー巡回を拒否するのが正しいのだろう……。

 また、XOOPSコミュニティーでFAQにもなっているが、管理者権限で制限するモジュールにキャッシュ設定をしてしまうと、ゲストにも解放してしまうことになるため注意が必要だ。

SEOに不利とは思わないXOOPS

 Search Engine Optimization(SEO)に不利と言われがちな動的生成のURI。しかし筆者の場合、それほど不利とは思っていない。

 筆者のサイトが天文系ということもありライバルが少ないことも影響しているかもしれないが、かなり思い通りのGoogle検索結果になっている。ただし、あまりに製品特化をしてきたため、「天体望遠鏡」などという一般的なキーワードで上位に出ないのが目下の悩みだ。しかし、この点は発想を変えることにした。別ドメイン(サブドメイン)のサイトを立ち上げてリンクするといった考え方だ。無理に同一サイト上でSEO対策してしまうと(titleタグに無理矢理入れるなど)、調和が崩れると思うからだ。1テーマ1サイトでドメインやサブドメインに分けることは、基本だと考えている。

 それでも対策をして様子を見たいといった場合は、Shin氏のサイトで公開されている「Simplified URLs」などが効果的かもしれない。

フォーラムの使い勝手は悩みのタネ

 XOOPS標準の掲示板(フォーラム)はスレッド形式のためKENT WEBなどでお馴染みな掲示板利用者にはハードルとなる可能性がある。

画面■フォーラムのトップページ例。多くの人はここから希望分類の階層をたどっていくのが面倒なはずだ。あらかじめピックアップしたいカテゴリーへトップページからリンクしていくなどの工夫で書き込みやすいイメージを演出できる

 しかし、ものは考えようだ。サイト内のコンテンツさえ魅力的であれば、書き込んでくれる人は多いと思う。書き込みたくなるほどのサイトの魅力を向上させることが重要であり、書き込み方のガイドを載せておくなどの工夫もしてみるとよいだろう。ハードルを低くすれば理解してくれる人は多いはずだ。

 そうとはいえ、スレッド形式のため気軽に書き込めないと思った人は潜在的に多いのも事実だろう……。筆者のサイトでは、以前XOOPS公式サイトでやり取りされていた意見を参考にして、ページ上側のリンクに主要な掲示板カテゴリーへ直リンクしている(「BBS|ETX」リンク)。これで深い階層までいちいちたどるという手間が軽減できており、アクセス状況からもここからたどってくれる人が多い。

度が過ぎたカスタマイズはシステムアップデート時に困る

 XOOPSのシステム言語はPHP。そのため気軽にソースを覗くことができ、Ryuji氏を始め、多くの有志がハック方法を公開している。筆者も参考にして何カ所かカスタマイズをしているが、これがXOOPS自体のアップデートの際困ったことになる。現在はsubversionで変更個所を管理しているが、それでも最終的なアップデート作業は途中でイヤになるほどだ。このため、最近は極力XOOPS上で管理するテンプレート以外カスタマイズをしない、必ずソース内にコメントを書いておくといった決めごとを守っている。

 このようなバージョン管理は、スクリプトベースのWebサービスで問題視されるものの1つだ。今後は、何とか思い通りのカスタマイズをしながら、アップデートも容易な仕組みを採り入れることが課題だ。

アフィリエイト効果は天文系で地味

 最近は、書店のコンピュータ関連のコーナーを覗くと、アフィリエイトに関する書籍や雑誌がとても多い。Blogと同列に扱うことが多い傾向にあるが、XOOPSでももちろん問題はない。

 筆者のサイトでは、天体望遠鏡関連のスポンサーが少ないというやむを得ないジレンマがある。AdSenseの表示具合を日々眺めていると、月の初めには表示されていたスポンサーが中頃になると消えていたり(予算内の露出規定値に達したのだろう)、クリスマスの時期は出血大サービスでクリック単価が高い、英語圏のスポンサー単価は意外と高い(天文関連では)など、ここ1年ほどで傾向が見えてきた。そうとはいえ、ジャンルごとにクリック単価相場があるため、あまりもがいても成果が上がるわけではない。それよりもGooglebotなどのクローラーを極力拒否せずに導き、ページ数を多くしていくことが地味ながら打開策などとも考えている。もちろんそれにはサイト内容の充実が欠かせない。

 一方、Amazonアソシエイト・プログラムは、天体望遠鏡の販売をしていないため書籍リンク程度で軽視している。変わった傾向としては、USB−シリアル変換ケーブルの需要が高く、Google検索でケーブル調査のために訪問してくる人が多い。やはり、PC系強しという印象だ。

画面■adコードはカスタムブロックで、どのページに表示させるかをこの画面で自由に指定できる

 この特集では、筆者のXOOPS採用サイトを事例として取り上げ、その効果概要を紹介した。

 事例紹介を依頼したいCMSサイトは多々あるが、なかなか内情を語れないという返事が多いのも事実。それならば自サイトを晒してイメージをつかんでいただこう……、という意味を込めた特集でもある。「私はもっと効果的な導入事例を持っている!」というサイト管理者(デザイナー)が居れば、ぜひ下のフォームから連絡してほしい。

 事例を数多く見せていくことは、商用のように広告予算を持たないOSSの課題かもしれない。ITmediaはウェルカムだ!(だと思う)。

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