プロとしてお金を稼げるSEの条件現場から見るSEの「自力」(2/4 ページ)

» 2005年05月09日 01時30分 公開
[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

カギになる「本質」の理解

 それは、このような概念やフレームワークの裏にある本質や考え方を理解し、自分のものにすることである。たとえば、CRMの本質は何かと言えば、お客様との良好な関係を築き、維持・発展させる(そしてその結果として、売上増、利益に繋がる)ことである。

 このような考え方は、ビジネスが「商い」と言われていたはるか昔からある考え方であり、商売を始める人であれば言われなくても考えることだろう。CRMなどと英語にして難しくしているが、本質は非常に単純なことなのである。

 SEに求められる能力やスキルのうち、本質的で汎用的な必須能力として、第一にコミュニケーション能力を挙げたい。コミュニケーションの定義はいろいろあるが、その本質は「相手と何かを共有する」ことである。すなわち、ユーザーの求めることを正しく理解し、目的や思いを共有できる能力がSEには求められる。ユーザーの求めることを正しく理解するには、相手の立場で考えられなければならない。

 このためには、経営戦略や業務プロセス、組織構造や組織文化、さらには人としてのユーザーを理解できなければならない。ユーザーや顧客から信頼されている上級SEやコンサルタントの共通点は、コミュニケーション能力が高く、相手の立場に立って、相手の言葉で話ができることだ。

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