プロとしてお金を稼げるSEの条件現場から見るSEの「自力」(3/4 ページ)

» 2005年05月09日 01時30分 公開
[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

信頼されるSEへの第一歩

 供給者側の論理や言葉ではなく、利用者側の論理や言葉で会話できなければならない。かといって、御用聞きになれということではない。「どんなシステムがほしいですか?」とか「どんなシステムを作ればいいですか?」という質問をするようでは、まだまだ道のりは遠い。

 「あなたやあなたの組織の目的は何ですか、あなたの抱えている課題や解決すべき問題は何ですか?」という質問をしよう。続いて「なぜそう考えますか?」と理由を聞こう。できれば加えて、理由の背景や解決に向けた思いを聞き出そう。そういった思いに共感できれば、目的や目標も共有できるだろう。聞き上手になることが信頼されるSEへの第一歩と心得てほしい。分かるまで、「なぜ? どうして?」を繰り返そう。

 では、どうすればコミュニケーション能力を高められるか。日頃の訓練で十分高められる。まずは、携わっているシステムやプロジェクトの目的や狙いを再確認し、共有するために、関係者に上記のような質問をしてみよう。

 そして、その回答を自分なりに解釈し、自分の言葉で相手に説明してみよう。どれくらい理解できているか、相手の立場で考えられているか、再確認できるはずである。

 また、日ごろ使っているシステム用語をユーザーがわかる言葉で置き換えて説明してみるのもいいだろう。システム用語でなくても、物事をいろいろな言葉で置き換えて説明したり、できる限りシンプルなキーワードにしてみたりする訓練も有効である。

 私の会社のビジネスを分かってもらうために、置き換えて説明することがある。弊社のビジネスは、工業用部品のカタログ通販で、幅広い製品を自社で在庫管理し、小ロットの注文にも即日出荷するのが売りである。

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