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» 2005年05月17日 22時02分 公開

IBM Software World 2005開催:Keynote:日本の活力を取り戻すために (2/2)

[谷川 耕一,ITmedia]
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 日本の厳しい課題を解決するには、民間企業の活力が必要だ。そのために必要なのが「変革」だ。IBMのパルミサーノ会長が中心となり米国競争力協議会が2004年、米国ブッシュ大統領に提言した通称「パルミサーノ・レポート」を引き合いに、そのなかの「イノベーションこそ唯一最大の原動力」という一文が引用された。米国も日本も同じ問題を抱え、変革が必要なのだ。

「変革」と「改善」を組合わせる

 日本では、これに「改善」を加える。日々の改善は当然重要であり、改善は日本の得意技でもある。日本には、もともと作ることへのこだわりがある。さらに、厳しい目を持つ顧客がいる。これまではともすれば改善してコスト削減する方向が強く意識されていたが、変革を組合わせることができれば諸外国との競争力格差も埋まり日本独自の成長も期待できる。

 変革を企業が実施するには、経営者のリーダーシップが重要だ。北城氏は、自らがIBMの社長時代に掲げた3つのビジョンを示し、ビジョンを示すだけでなく具体的に実現する行動の重要性を指摘した。さらに忘れてはならないのが、人材だ。変革を担う人材を育てること、変革に携わった人材を評価すること。この双方がなくては、変革は進められない。

 民間の活力のためには、企業の変革と改善を組み合わせて実行する。それを支えるのが、ITシステムだ。経営者の情報システムに対する要望は、早く作ること。そして変化に早くかつ柔軟に対応すること。どの企業も、現状のITシステムに満足はしていない。

 多くの企業で、ITを部門に導入し、部分最適することには成功している。今後は自社だけでなく、バリューチェーンを含む関連会社全体を最適化できるITシステムを導入していかなければならない。すべて自前でやるのではなく、会社の外で起きている変革があるならば、それを積極的に導入するようにすべきだ。さらに、そういった変革がたくさん起こるように、ベンチャー企業が数多くできてくるような社会を作ることが、さらなる日本の活力になってくる。

 北城氏は終始にわたり、日本全体の活力を取り戻すための方向性を示す内容で講演を終えた。

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