Microsoft、大規模なVoIP戦略推進へ

Microsoftは企業向けIP電話分野への参入に向け、大手IP-PBXベンダーとパートナー関係を構築しているという。

» 2005年05月19日 08時19分 公開
[ITmedia]

 MicrosoftがVoIPの取り組みを強化し、エンタープライズとキャリアの両分野で大規模なプロジェクトを立ち上げようとしていると、調査会社IDCが5月18日発表した報告書で指摘した。

 報告書によれば、この中心となるのは「Microsoft Office Live Communications Server(LCS) 2005」向けに開発されているSIPベースのコラボレーティブアプリケーション。MicrosoftはエンタープライズIPテレフォニー分野への参入に向け、SiemensやAlcatelなどの大手IP-PBXベンダーとパートナー関係を構築しているという。

 VoIPにおけるMicrosoftの地位強化を図るうえで、こうしたパートナー関係は重要なステップになるが、一方でIP PBX市場では、Microsoftが競合相手になることを懸念するベンダーも多いとIDCは解説。「大手ITベンダーと通信ベンダーの間で、エンタープライズデスクトップを賭けた争いの様相が見えている」と、IDCのプログラムディレクター、トム・バロビック氏は分析している。

 キャリア分野ではMicrosoftはBritish TelecomやMCIなどの通信大手と関係を構築。この分野でMicrosoftの戦略の要となる統合型ソリューション「Connected Services Framework」(CSF)では、サービスプロバイダーが複数のネットワークと各種デバイスを通じた融合型サービスを提供できる。BT、Bell Canada、Celcom Malaysiaなどの通信企業が、顧客向けサービス推進のためにCSFを導入しているという。

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