SEが木を見て森を見て本質を見抜くために現場から見るSEの「地力」(4/5 ページ)

» 2005年05月23日 00時00分 公開
[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

ディズニーランドの場合

 たとえば、ディズニーランドは、アトラクションやキャラクターを通じて、喜び、楽しさ、おもしろさの体験という価値を来場者に提供し続けることで、リピーターを獲得し、継続的に利益を生み出している。

 弊社(アールエスコンポーネンツ)は、工業用部品を豊富に揃え、少量であってもFAXやインターネットで簡単に注文でき、翌日には職場に届けてくれるという、利便性やスピードといった価値を提供し続けている。

 ビジネスモデルを理解すれば、業務を理解する際の視点が明確になる。また、業務やアプリケーションを考えるときにも、このビジネスモデルを向上するための変革や改善に注力すればよいことになり、必然的に企業のコアコンピテンスの定義にもつながる。

 ディズニーランドを運営しているオリエンタルランドでは、「喜び、楽しさ、おもしろさの体験という価値」を生み出す業務(たぶん、アトラクションの企画・設計・開発やスタッフの教育だろうか)から見ていくのが理解しやすいだろう。

 弊社であれば、利便性やスピードを生み出すためのサプライチェーンをまず主要プロセスとして捉える。つまり、お客様が必要とする部品を調達して、在庫管理し、注文に応じて、迅速にお客様に届けるということになる。

 さらに、お客様に弊社の提供する価値を認知してもらい、サービスを利用してもらうための、CRMプロセス(マーケティング、営業、コールセンターなどの業務)が重要になる。当然、会社経営に不可欠な業務プロセス(経営、経理、HR、IS)も忘れてはならない。

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