特集
» 2005年05月23日 00時00分 公開

現場から見るSEの「地力」:SEが木を見て森を見て本質を見抜くために (1/5)

システムとビジネスを一体化させるにはやはりコツがある。実現のためのヒントを紹介する。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)

[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

  杉山正二(アールエスコンポーネンツ 取締役)

 前回記事では、システム化する際に、ユーザーの要件をいかに抽象化して理解するかがテーマになった。今回はそれを一歩進め、企業全体のビジネスとシステムを一体のものとして最適化していく、エンタープライズアーキテクチャ(EA)導入の観点から話が展開される。(編集部)


要件の本質をつかむための手法

 EA理解のキーワードは、ビジネスモデルとデータ体系図。企業のビジネスモデルを理解した上で、そのビジネスに必要なデータを体系的に捉えるようにしたい。整理するために、プロセスマップとデータ体系図が役立つ。

 アーキテクチャを理解する上で、システム要件を抽象化することが重要なわけであるが、抽象化の作業の基本は、具体的なデータ(イベントやフローも含む)を見つけ出し、それを可視化と対話によって、枝葉を落とし、関係性を整理することだ。

 前回、アーキテクチャのところで、「森全体を把握してから個々の木々を理解していくような癖をつける」と書いた。この表現は多少誤解を与えたかもしれない。

 もう少し丁寧に言うと、「まず、そこに森があることを認識し、どんな森(大きいか/小さいか、針葉樹主体か/広葉樹主体かなど)であるかの概略をつかむ。次に、個々の木々を調べて、できる限りのデータを得る。得たデータを書き出し、整理し、さまざまな情報(データの意味付けがなされたものが情報である)を導き出す。その情報を基に、再度森全体の特徴を定義する」ということになる。

 この場合に留意すべき点は、データを得ることと整理することを完全に別の作業として行うことだ。データを得る際には、データ間の関連、依存関係、グルーピングなどを意識しないで、できる限り多くの生のデータを書き出す。

 この段階で、整理することを意識してしまうと、見えるものも見えなくなってしまう。細かいことでも不要と思われることでもいいから、書き出す癖をつけよう。あとで消すことは簡単にできる。とにかく、目に見える形にすること、つまり可視化することが重要なのである。

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