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» 2005年06月09日 02時52分 公開

ビル管理の世界でも進むオープン化、IPv6組み合わせた相互接続デモを実施

IPv6普及・高度化推進協議会は、国内外のIPv6推進に向けた取り組みについて説明を行った。Interop会場ではIPv6のアプリケーションとしてファシリティネットワークのデモも行われた。

[高橋睦美,ITmedia]

 IPv6普及・高度化推進協議会は6月8日、Interop Tokyo 2005の会場において、国内外のIPv6の取り組みについて説明した。

 同協議会は、IPv6による次世代インターネットの普及推進を目的に活動を行っており、IPv6 Forumが進めているIPv6機器の認定活動、「IPv6 ReadyLogoプログラム」にも参加してきた。同協議会専務理事の江崎浩氏によると、2003年9月の受付開始以来、2005年5月末までに170のデバイスが認証を取得したという。

 IPv6 ReadyLogoプログラムは、仕様の適合性や相互接続性に関して確認し、それに基づきロゴを発行することで、ユーザーが安心してIPv6製品を選択、利用できる環境を整備することを目的にしている。2005年2月からは、要求事項をより厳密にしたPhase 2が開始され、これまでに11製品が認定を受けた。

江崎氏 国内外におけるIPv6普及に向けた取り組みについて説明した江崎氏

 同協議会ではこの日、Phase 2の対象機能を拡張し、IPSecおよびMobile IPv6(MIPv6)が加わったことを明らかにした。いずれも必須の条件ではなくオプション項目になるが、「IPSecはセキュリティがこれだけ懸念されている今、非常に重要な機能。またMIPv6は今後登場してくる第4世代携帯電話では必須の条件になってくる」(江崎氏)。

ビル管理の世界にもオープン化の流れ

 Interop Tokyo 2005の会場では、IPv6ならではのアプリケーションの例として、マルチベンダーによるファシリティネットワークのデモンストレーションが行われた。

 従来、ビルの空調や照明、セキュリティ機能の管理/制御システムは、ベンダーごとに独自のプロトコルやデータ形式に基づいてきた。しかし、「複数の建物を所有しているオーナーの場合、ビルごとに異なる制御システムを用いるのではなく、一元管理したいというニーズが高まってきた」ことを背景に、BACnetやLONWORKSといったプロトコルの標準化が進んできたという。中には「標準化しない限り導入はしない」と強く要望するオーナーもいるということだ。

ファシリティネットワーク IPv6を活用したファシリティネットワークのデモ。制御用コマンドや情報がIPネットワーク経由でやり取りされる

 Interop会場で行われたデモでは、BACnetおよびSOAP/XMLでラップしたLONWORKSプロトコルをIPネットワークを介してやり取りし、異なるベンダーのコントローラと制御システムを相互に接続した。機器にはIPv6アドレスが割り振られている。IPv4の場合に比べ、はるかに多くのIPアドレスを割り振ることができるだけでなく、ゲートウェイを経由する場合にプライベートアドレスの衝突やNAT越えの調整などを気にせず利用できる点がメリットだ。

 江崎氏は、IPv6を活用したオープンなビル管理システムによって、「50%近いコスト削減が可能になる上、地球環境にもやさしい」とし、今後の大きな可能性を秘めた市場になるとした。

 なお、このファシリティネットワーキングのデモは、温湿度や気圧、雨量などを計測するセンサーを組み込んだ小型観測ユニット「デジタル百葉箱」を各地に設置し、環境情報を流通させることを目指した「LIVE E!プロジェクト」とも連動している。江崎氏は、同プロジェクトを通じて環境情報を流通、加工することによって、教育や公共サービスに役立つだけでなく、環境、エネルギー関連のビジネス展開にも役立つとしている。

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