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» 2005年06月26日 15時44分 公開

Interview:スケールとビジョンでSAPに挑むOracle (1/2)

次世代アプリケーションの「Fusion」で巨人、SAPに挑むOracleのウーキー氏は、「スケール」と「ビジョン」こそが同社の強みだと話す。

[浅井英二,ITmedia]

 18カ月に及んだPeopleSoft買収劇は今年初め、Oracleの勝利でケリがついたが、もちろん買収自体が目的ではない。アプリケーション市場においてリーダーの座を獲得するのが狙いだ。旧PeopleSoftの開発チームを統合し、次世代のInformation Age Application、「Project Fusion」の開発に取り組むアプリケーション開発担当上級副社長、ジョン・ウーキー氏に話を聞いた。

ITmedia PeopleSoftとの統合はどのような状況にあるのでしょうか。

ウーキー 買収から6カ月と1週間が過ぎました。日本市場は例外なのですが、統合のプロセスはほぼ完了しました。開発ツームは1つになり、それを私が統括しています。

 われわれは、旧PeopleSoftの開発およびサポートに従事する技術者の90%に対して、引き続きOracleで働いてもらえるようオファーを出しました。そもそもこの買収の目的は「アプリケーション分野におけるリーダーの地位を築く」というものでした。われわれは、1つのチームとしてそのゴールの達成に向けて取り組んでいます。

ITmedia かつてPeopleSoftの「Connect」ユーザーカンファレンスを取材しましたが、忠誠心の高い顧客が多いのに驚きました。今後、旧PeopleSoftの製品はどのようになるのでしょうか。

ウーキー ユーザーコミュニティーへの働き掛けや支援はしっかりと継続していきます。先週(6月13日)、テキサスでOAUG(Oracle Applicationsのユーザー会)とQuest(JD Edwards EnterpriseOneおよびWorld、PeopleSoft Enterpriseのユーザー会)が、共同でユーザーカンファレンスを行ったばかりです。とても有益なフィードバックが得られたし、われわれのサポートについても評価してもらえました。9月にサンフランシスコで開催するOracle OpenWorldには、4月に買収したRetekのユーザーも加わるでしょう。

 われわれは統合を進める中で既存製品に対する投資と高い質のサポートを継続することをコミットしています。この夏、PeopleSoft Enterprise 8.9をリリースしますが、既にPeopleSoftのユーザーとは次期9.0の要件定義を進めており、来年終わりには製品を出荷できるでしょう。また、JD Edwards EnterpriseOne 8.12は来年初めに出てきます。先週、マイナーアップデートをリリースしたばかりのJD Edwards World(IBM eServer iSeries向け)も、来年半ばにはメジャーリリースを予定しています。

 もちろん、Oracle E-Business Suite 12も登場します。

ITmedia 製品の統合はどのように進むのでしょうか? そして、そこで最も重要視するポイントとは何でしょうか?

ウーキー 既存製品ラインを担当する開発チームはそのまま維持されます。それと同時に、Oracleと旧PeopleSoftおよび旧JD Edwardsの開発スタッフが一緒になって、「Project Fusion」を開発するチームも設置しています。Fusionはわれわれが「Information Age Application」と定義する次世代のアプリケーションで、それぞれのチームが得意としたところを持ち寄って開発を進めていきます。

ITmedia 製品の統合はSOA(サービス指向アーキテクチャー)によって実現していくのでしょうか? それとも単一のアプリケーションを開発するのでしょうか?

ウーキー SOAこそわれわれがアプリケーションを開発していくための手法です。このSOAを開発手法として使った事例はこれまでにもたくさんあります。「Customer Data Hub」のようなマスターデータ管理ツールは、SOAをデザイン原則として利用しています。また、既に2003年に提供が始まったヘルスケア業界向けの「Healthcare Transaction Base」も同様です。また、最新のOracle EBS 11i.10やPeopleSoft Enterprise 8.9では、その機能をWebサービスとしてエクスポーズしています。

ITmedia Healthcare Transaction Baseというのは製品の名前ですか?

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