SAPジャパンとIDSシェアーがビジネスプロセス管理で協業を強化

SAPジャパンとIDSシェアーは2003年からの両社の協業関係を強化し、ビジネスプロセスマネジメント(BPM)のソリューション提供を行うと発表した

» 2005年07月05日 02時52分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 SAPジャパンとIDSシェアーは7月4日、都内で記者発表会を行い、2003年からの両社の協業関係を強化し、ビジネスプロセスマネジメント(BPM)のソリューション提供を行うと発表した。SAPのNetWeaverおよびビジネスシナリオと、IDSシェアーが提供する「ARIS for SAP NetWeaver」のプロセスモデリング機能を組み合わせることにより、SAPが目指すサービス指向型システムであるESA(エンタープライズサービスアーキテクチャ)に準拠したシステムを構築しやすくする。

 具体的にはたとえば、オーダー管理、出荷、製造、運送などSAPが持つ各ビジネスシナリオをいったんNetWeaverで隠蔽し、サービス化することで、変化対応力や柔軟性、すばやいシステム構築環境を確保する。その上で、ARISを活用して新たなビジネスプロセスをモデリングし、いわゆるコンポジット(複合)アプリケーションを構築することになる。

 このように、サービス指向アーキテクチャでは、モジュール化された各サービスを、要件に沿って組み合わせることでシステムを構築する。そのため、実装する際に、現状分析、ビジネスプロセスの設計、必要なサービスの選択と追加開発、複合ビジネスプロセスの生成、役割別インタフェースと非定型プロセスの追加というステップを踏む必要があるという。このステップの管理がすなわち、ビジネスプロセスマネジメントであるとSAPは説明している。

 また、この日は、SAPジャパンはARIS for SAP NetWeaverを、一方、IDSシェアーはSAPのmySAP Business Suiteなどの製品を相互に再販することを併せて明らかにしている。

 SAPは、SAP同士だけでなく、複数の環境をまたがったモデル化を進める考えであり、そこでサービス指向なシステムを作る際に、ARISが強力な武器になるとしている。2006年にリリースされるNetWeaverの次期バージョンでは、ARISとNetWeaverが技術的に完全な形で統合される予定になっている。

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