IBM、第4世代のSiGe BiCMOS技術を発表

IBMは無線通信用チップの性能強化、コスト削減につながるシリコンゲルマニウムチップの新技術を発表した。

» 2005年08月06日 08時00分 公開
[ITmedia]

 米IBMは8月5日、同社の第4世代シリコンゲルマニウム(SiGe)技術「8HP」の性能を2倍に強化したと発表した。

 IBMによれば、130ナノメートルSiGe BiCMOS技術の8HPは、現在の180ナノメートルSiGeに比べて高性能、低消費電力、高度なレベルのインテグレーションを実現。コンシューマー向けモバイル製品のコスト削減、広帯域無線通信機能の強化が可能になるほか、衝突を回避する車載レーダーといった革新的なアプリケーション実現の一助となる。

 8HPを使った具体的なアプリケーションとしては、衝突回避レーダー、無線パーソナルエリアネットワーク向けの60GHz無線LANチップ、アンテナで受信した信号を直接デジタルに変換できる携帯電話向けのソフト定義型ラジオ、ラジオレシーバー用の高速コンバータを挙げている。

 ファウンドリが幅広い知的財産を移植できるよう、IBMの特定用途向け集積回路(ASIC)技術プラットフォームとの互換性を維持し、RF CMOS技術のオプションを取り入れた。

 8HPの低コストバージョン「8WL」も併せて提供。これは携帯電話のバッテリー持続時間向上と機能強化を実現する無線アプリケーションに焦点を絞った技術で、無線LANとGPS技術普及促進の一助とする狙い。

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