Community Server 1.1dev blog/CMS インストールガイド(3/3 ページ)

» 2005年08月24日 20時00分 公開
[嶋川祐馬,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

 ASP.NETの場合、仮想ディレクトリがWebアプリケーションの単位となる。

 まず、コントロールパネル(クラシック表示)から「管理ツール」を選び、さらに、「インターネット インフォメーション サービス」を選択する。ローカルコンピュータのノードを表示し、「既定のWebサイト」の下のcsフォルダを右クリック、そしてプロパティを選ぶ。

画面■中段の[作成(E)]を押し、「OK」クリックでダイアログを閉じると、仮想ディレクトリが作成される
  • Windows Server 2003の場合

 Windows Server 2003の場合、実行アクセス権(P)に「スクリプトのみ」が指定されている事を再確認する必要がある。

 次はインストーラーの書き換えだ。標準のままでは、インストーラーが起動できないようにフラグ設定されているため、起動できるよう対象フラグを変更する。

 変更ファイルは、c:\inetpub\wwwroot\cs\installerフォルダ内のdefault.aspxだ。このファイルをメモ帳などのテキストエディタで読み込み、19行目付近にある次の個所を編集する。

bool INSTALLER_ENABLED = false;
      ↓
bool INSTALLER_ENABLED = true;

画面■編集後は、Webブラウザで「http://[サイト名(ここではlocalhost)]/cs/installer/」にアクセスしてみよう。次のようなインストーラーが表示されるはずだ。[Next >]をクリックし、ウィザードを先に進む
画面■ウィザード実行後の2画面目は、Licenseへの同意(agree)だ。内容を確認した上で、右下のチェックボックスをオンにして、[Next >]ボタンをクリックする

 ウィザード3画面目では、データベース設定を行う。ここでは、SQL Server(MSDE)が稼働しているPCのアドレスと、認証に関する情報を入力する。

 今回のようにIISとSQL Serverが同一PCで動作している場合、サーバのアドレスは「local」と入力する。

画面■SQL Serverの認証については、SAおよび設定したSAのパスワードを入力し、[Next >]ボタンをクリックすればよい
画面■データベース接続が確立できると、データベースの選択画面に移動する。ここでは、OSQLを使って作成したCommunityServerというデータベースを選択する
画面■次は、「Installation Option」の指定だ。これは、標準のままにしておく

 ウィザード最後の指定は、Community ServerをインストールするURLおよび管理者アカウント情報の入力だ。標準のままでは、ブラウザからウィザードにアクセスした情報がそのまま標準値として入力されている。「http://localhost/cs」でアクセスした場合、このアドレスではほかのPCからアクセスできないため、ほかのPCから名前解決できるアドレスか、IPアドレスおよびフォルダを直接指定する必要がある。

 管理者アカウントは標準では「admin」というユーザー名が指定されている。変更も可能だが、このまま利用し、このアカウントのパスワードを設定する。

画面■最下部には「Create Sample Data」というチェックボックスがあるが、日本語環境では、この指定で利用されるSQLスクリプトが動作しないため、チェックをオンにしてはならない
画面■この画面表示確認でインストールが完了だ。
画面■画面中央のリンク「Click here」をクリックすれば、Community Serverのトップページが表示される

 Community Serverインストールが成功したら、セキュリティレベルを高めるために、Installerフォルダを丸ごと削除しておこう。

日本語化の手順

 Community Serverの日本語化については、Toshiya Inomata氏が作成した日本語リソースを適用する。この場を借りて、Inomata氏には多大な感謝をさせていだだく。

 上画面のダウンロード先ページの下部、language translationからJapanese Language files (for CS1.1)をダウンロードして解凍する。

 解凍後は、ja-JPというフォルダ内にさらに数個のフォルダとファイルが存在しているはずだ。これらのフォルダやファイルをすべてを選択し、先ほどのcs下の「Lanauges\ja-JP」フォルダにコピーする。オリジナルのファイルは存在するが、すべて上書きして構わない。

画面■最後にcommunityserver.configをメモ帳で読み込み、69行目付近のdefaultLanguageの指定をen-USからja-JPに変更する
画面■再度、Community Serverのトップページ(http://localhost/cs)にアクセスすれば、日本語で表示される

システムの基本設定

 Community Serverの利用を開始するための設定を行う。まず、インストール時に設定した管理者アカウント(標準では「admin」)でログインする。

画面■左側に「管理」というタブが追加されるので、ここをクリックし、管理画面に移動する
画面■いちばん左の「System」をクリックし、すぐ下のConfigurationを選択する

 Community Serverの設定項目は多く、この画面だけでも、70項目以上あるので、ここでは変更推奨項目を紹介する。

■一般的な設定

項目名 内容
サイト名 トップページに表示されるサイトの名前
サイトの概要 サブタイトル
ホームページの内容 トップページに表示される内容。HTMLタグ利用可能
タイムゾーン タイムゾーン。日本(Osaka、Sapporo、Tokyo)を選ぶ

■日付/時間の設定

項目名 内容
日付表示形式 年−月−日、もしくは、年/月/日を選ぶ

■クッキーと匿名の設定

項目名 内容
クッキーのドメイン名 使用しているドメイン名に変更

■SMTP 設定(メール送信機能を使う場合)

項目名 内容
SMTP サーバ 使用するSMTPサーバ
SMTP サーバログイン メールを送信できるアカウントの指定
SMTP サーバログイン名 SMTP サーバログイン名
SMTP サーバパスワード SMTP サーバパスワード

ブログおよびギャラリーの作成

 ブログを始める最小の設定方法は以下の通りだ。

 また、ギャラリーも作成しておくことで、ブログに画像をコピー&ペーストで挿入できるのでおすすめしたい。

画面■管理画面より「Blogs」タブを選択し、直下の「Manage Blogs」をクリックする
画面■ブログ管理画面になるので、ブロググループを作成する。CSでは複数のブログをグループ化できる
画面■ブロググループにブログを作成する。名前がURLの一部になるので、名前に全角文字は使わないようにする

 作成後は、下画面のように対象ブログ名をクリックし、個々のブログ設定画面に移る。

 ここでの設定項目も多いため、変更推奨項目を紹介しておく。

■ブログの設定

項目名 内容
タイトル ブログのタイトル。全角文字入力可
標準の言語 Japaneseに変更

 そのほか、コメントやトラックバックなどの設定、非設定もこの画面にて行える。ほぼ、同様の作業で、「Galleries」タブを選択し、ギャラリのスペース作成も可能だ。

ブログ投稿の手順

画面■最後に投稿手順を紹介しておこう。先ほどの手順で、「Blogs」タブを選択し、マイブログページを表示する

 下部に、ブログのタイログが表示されているので、その下の「投稿」リンクをクリックする。「新規投稿」ボタンを押すと投稿入力画面が表示されるので、タイトルと本文を入力して投稿する。高度な設定をすることで、カテゴリ、投稿日、公開/非公開設定などを行うことができる。

画面■なお、カテゴリはブログ投稿前に「カテゴリ」ボタンで表示される
画面■あらかじめ作成しておかなければならない(少々不便だ)

投稿したブログの確認には

画面■「ブログ」タブ(管理画面の場合は、最上部の「ブログ」リンク)をクリックすると、CSのブログトップページが表示される

 ここまでで基本的な運用環境が構築できた。

 最初のステップとして、ブログ、ブロググループをそれぞれ数個ずつ作成してみると、Community Serverの特色が体感できる。コミュニティー機能を備えたサーバサイドブログとしての真価を感じ取ることができるはずだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ