導入が進む経営管理の標準「CPM」(2/4 ページ)

» 2005年09月26日 00時14分 公開
[伊藤雅彦,ITmedia]

伝統的手法に限界

 企業の経営環境の複雑さが増していくことに対応して、戦略進捗の把握方法も発展していくことが望ましい。だが、そのニーズに応えるには従来の管理の枠組みでは十分ではなかった。すなわち、伝統的な予算統制の仕組み以外に目新しい概念もなく、せいぜい情報システムの発達によってセグメント情報の細分化が比較的やりやすくなった程度である。

 計画あるいは結果としての数値に意味を与え、戦略のどの部分をどう表している数字なのか一望できることが業績管理の望むべき姿といえる。業績管理を生きたものにするには経営戦略を出発点に経営ストーリーを図式化して予算なり、決算がそのストーリーのどこにあるのかが分かることが条件となる。

 そこには非財務的な業務に密接した数字も利用可能になる必要があることは言うまでもない。業績管理体系とは単にKPIの羅列ではない。数値に判断基準を与えることとストーリーのどこにあるのかが明確になって初めて機能する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ