ところで、Yonahはスタンダード版や省電力版のデュアルコアのほか、Celeronの派生として廉価版が投入されるミニノートや低価格マシン向けの超省電力版シングルコアといった数種類が投入されるとみられている。
Yonahのクロックスピードは、Pentium Mと同様、2GHzとなるが、データの通り道であるバスは、より高速な667MHzへ拡張されるとIntelでは話している。
「最終的には、PCメーカーにとっては基本的にいつもと変わらないビジネスだ」と話すのは、アリゾナ州ケイブクリークのMercury Researchでプリンシパルアナリストを務めるディーン・マッカロン氏。
「これまで取り組んできた開発成果に(新しいチップは)うまく適合する。平凡なことではないが、全く新しい(プロセッサ)アーキテクチャーとチップセットを追加するというよりは、ハードウェアにおける小幅な変更が始まるということだ」(マッカロン氏)
Intelによれば、既に200以上のノートブックがNapaプラットフォームのためにデザインされているという。
米国では主に企業向けに製品を販売するLenovoは、一連のThinkPadモデルでYonahを採用するとみられているが、同社では、エンジニアリングや重たいアプリケーションに対応するハイエンドグラフィックスカードのような内部拡張機能を搭載したモバイルワークステーション「ThinkPad T」シリーズや、約3ポンド(1.36キロ)のウルトラポータブル「ThinkPad X」シリーズで、Yonahのメリットは特に生きると期待している。
また、企業とコンシューマーの両者を顧客に持つGatewayは、デュアルコアノートブックにさらに別のビジネスチャンスを期待する。それによって顧客らがデスクトップを置き換えることを促すことになるのだ。
デスクトップはPC市場の重要な部分を占め、Gatewayらにとっては売り上げの柱となっているが、ノートブックはデスクトップよりも成長率が高く、高価格も維持され、製造者にとっては魅力が高い。
「Gatewayの分析によれば、Intelのデュアルコアノートブックの機能は、現在市場にある自社のデスクトップを大幅に上回るだろう。ノートブックがとても高機能に見えるだろう」と話すのは、カリフォルニア州アーバインの同社でノートブック製品マーケティング担当ディレクターのチャド・マクドナルド氏。
性能向上は、新しいセグメントの顧客らがデスクトップからノートブックへ移行するのを促すかもしれないと彼は話す。
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