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» 2005年10月14日 08時06分 公開

「次世代」中堅企業はITで利益を出す:売り上げアップを図る積極的なIT活用法 (2/4)

[杉山 正二,ITmedia]

取るべきアクションは?

 そうだとすれば、取るべきアクションは1注文当たりの平均受注額を上げるための策という仮説が立てられる。次に行うことは、たとえば、ついで買いやまとめ買いを促進するようなキャンペーン(販促活動)を期間限定で実施し、その効果をITを活用して検証するといった具合である。できれば、だれでも最初から「当たる」キャンペーンを実施したい。だが、ITを使ったからといって、当たりが分かるわけではないのだ。IT活用で可能になるのは、効果の検証を短期間で実施することなのである。

 弊社アールエスコンポーネンツの例で具体的に見てみよう。われわれが取り扱う商品数は、5万5000点にも及び、顧客数も数万を数える。日々の注文は1000件以上入ってくる。これらすべてのデータは、基幹システム(ERP)に蓄積されており、夜間に他システム(CRM、SCM、e-コマース、ビジネスインテリジェンスなど)に必要に応じてコピーされる。

1時間ごとの受注額も分かる

 1時間ごとの受注額も速報で見られるし、販売商品の粗利を日次で確認することもできる。9月に新しいカタログを発行し、新商品を数千点追加したが、たとえば、新カタログの発刊前後で売り上げに対する粗利が予測から1%ずれただけでも、最終利益に大きなインパクトがある。したがって、粗利の予測とその実績との比較検証は重要度の高い業務である。

 9月に入って2週間が経過した翌週の会議では、速報として、全体の粗利や新商品の売れ行きなどが報告され、予測値との比較検討が行われる。新商品の売れ行きが思ったほどではないと判断すると、急いで新商品を積極的に紹介するようなアクション(例として、Web上での商品紹介の工夫や電子メールを使用したキャンペーン、営業での重点活動、など)の実施を決定し、またその効果を検証していくという形である。

 これを悠長に四半期や半期を締めてから検討していたのでは、アクションが遅くなり、売り上げの挽回もままならなくなる。つまりはすべてスピードが勝負であり、そのためのデータ収集と分析は怠るわけにはいかない。

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