目指すはRFIDを用いたリアルタイムSCM、日本オラクルと日本HPが協業

日本オラクルは、RFIDを用いたリアルタイムSCMの実現に向け、日本ヒューレット・パッカードと協業する。

» 2005年10月18日 20時03分 公開
[ITmedia]

 日本オラクルは10月18日、RFIDを用いたリアルタイムSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)の実現に向け、日本ヒューレット・パッカードと協業することを発表した。

 無線ICタグで商品を識別・管理するRFIDは、サプライチェーン革新のための技術として注目されている。これを踏まえ日本オラクルでは、RFID対応の倉庫管理システム「Oracle Warehouse Management System」(Oracle WMS)を提供するほか、Oracle Application Server 10gのコンポーネントとして、RFIDアプリケーションの開発を容易にするミドルウェア「Oracle Sensor Edge Server」を提供してきた。

 一方HPは、EPCグローバルのボードメンバーを務めるほか、米国大手小売業におけるRFID導入などを通じてノウハウを蓄積してきた。日本でもRFIDに対する取り組みを進め、トーヨーカネツソリューションズ、アイデックコントロールズ、スリークと協業し、現場に近い環境を再現した実証実験施設「HP RFID Noisyラボ・ジャパン」を設立している。

 今回の協業では、HP RFID Noisyラボ・ジャパンの中にOracle Sensor Edge Serverを設置し、電波ノイズの発生しやすい工場の環境に近づけた状態でRFIDの試用、技術検証を行う。これにより、今までRFIDに触れることのできなかったユーザー層の開拓を目指すとともに、短期導入ソリューションを提供していくという。

 さらに、日本オラクルのミドルウェア製品群「Oracle Fusion Middleware」の主要コンポーネントである「Oracle BPEL Process Manager」や「Oracle Business Intelligence」を利用し、RFIDからのデータの読み取りや制御、SOAベースでの業務アプリケーションとの連携、蓄積されたデータの分析に取り組み、リアルタイムSCMの実現を目指すという。

 なお、一連の協業の内容は、10月25日に開催する「Oracle Fusion Middleware Day」の合同セッションで発表する予定という。

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