ITXPO:LinuxとGoogleユーザーに狙いを定めるバルマー氏(2/2 ページ)

» 2005年10月20日 15時09分 公開
[IDG Japan]
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 「われわれの取り組みには、クライアント、サーバ、そしてサービスとしてのソフトウェアという側面がなければならない」(バルマー氏)

 バルマー氏によると、GoogleやYahoo!などの企業が、検索結果の品質の高さを売り物にインターネットで強力なプレゼンスを築いており、Microsoftもこれらの企業を追い越すために、新しい検索機能/技術を開発しなければならないという。

 「一般に、検索の50%は期待する結果につながらない。今から10年後には、検索環境が劇的に改善されることを信じない人はいるだろうか。社内と社外のデータが同じように検索できれば素晴らしいと思わない人はいるだろうか」と聴衆に問いかけた。

 「Googleがやろうとしていること、あるいはやろうとしていないことの中には、多くのチャンスがある。最近の新聞を読めば、Googleはガンの治療を除くあらゆることをやろうとしているようだ」とバルマー氏。

 ビットマン氏は、バルマー氏の講演後のインタビューの中で、「MicrosoftはWeb製品を開発する中で、Webを通じて提供される基本的なコンピューティングというアイデアを宣伝するという戦略と、WindowsとOfficeの影響力を引き続き拡大するという戦略の間で難しい綱渡りをしなければならない」と語った。

 「基本的には、Microsoftのビジネスモデルが破綻することはないだろう。しかしこのモデルは、サービスとしてのソフトウェアおよび広告をベースとする新しいモデルにシフトするだろう」(ビットマン氏)

 ビットマン氏によると、一般のコンピュータユーザーがMSNポータルを電子メール、インスタントメッセージング、基本的なワードプロセッシングのためのホームとして利用するよう仕向けることができれば、Microsoftは潜在的広告主に膨大なトラフィックを約束できるかもしれないという。

 バルマー氏によると、MicrosoftはWindowsおよびその他の製品の新機能でLinuxユーザーにも狙いを定めている。同社では、例えば、開発中のコンピューティングクラスタ製品でハイパフォーマンスコンピューティング分野に進出する計画だという。

 「これらの構想を実現するためには、Microsoftは、業界の優秀な人材の間で、クールな職場としての同社の人気が低下しつつあるという傾向を逆転させる必要がある」とビットマン氏は指摘した。

 「Microsoftはクールな技術を提供している。Vistaはクールだ。しかし、Microsoftは最も面白い職場ではない。彼らは面白い職場にしていく必要がある」(ビットマン氏)。同氏によると、バルマー氏はWebサービス技術の開発やXbox 360など、多くのイノベーションがMicrosoftで進行していることをしきりに強調しているという。

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