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» 2005年11月02日 21時43分 公開

マーキュリーの石井新社長、「ITガバナンスを支援するパートナーを目指す」

マーキュリー・インタラクティブ・ジャパンは11月2日、新製品群「Mercury BTO Enterprise」をリリースするとともに、国内における今後の戦略について説明を行った。

[ITmedia]

 「現在マーキュリーは、LoadRunnerに代表されるアプリケーション構築段階のツールの提供者という意味で認知されている。今後は、カットオーバー後も含め、ライフサイクル全体にまたがるBTO(ビジネステクノロジの最適化)を支援すべく、幅広いソリューションを展開していきたい」――。

 マーキュリー・インタラクティブ・ジャパンは11月2日、新製品群「Mercury BTO Enterprise」をリリースするとともに、国内における今後の戦略について説明を行った。10月に同社代表取締役社長に就任した石井幹氏はこの場で、自らをテストツールのベンダーから、企業のITガバナンスを支援する「パートナー」へと進化させていきたいとした。

石井氏 アドビシステムズ在籍時には、PDFを活用した企業や官公庁向けのビジネスプロセス支援に注力していたことから「テストツールからITガバナンス支援へ展開するという意味で、マーキュリーでのチャレンジも同じこと」と述べた石井氏

 11月1日に発生した東京証券取引所のシステム障害でも明らかになったとおり、ITとビジネスとの結びつきはますます高まっている。「ITはもはや経営マター」(石井氏)であるにもかかわらず、双方がうまくかみ合っているとは言えない事態が発生しているのが現状だ。

 これに対しマーキュリーは、ITとプロセスを可視化し、構築から運用にいたるまでライフサイクル全体にまたがる管理と監視を実現することで、ITのビジネス価値の最大化を図っていきたいという。そのためのツールが、同日発表したMercury BTO Enterpriseであり、その一部をなすマネージドサービス「Mercury Managed Service」だ。

 Mercury BTO Enterpriseは、既に発表済みのものも含め、いくつかの製品から構成されている。アプリケーションの品質を管理する「Mercury Quality Center 8.2」、性能テストを実行し、ボトルネックをあらかじめ洗い出す「Mercury Performance Center 8.1」のほか、今後リリースされる予定の「Mercury IT Governance Center 7.0」「Mercury Business Availability Center 6.0」などだ。これらのインタフェースを共通化し、単一のダッシュボードを通じてアプリケーション全体の状況を可視化し、把握できるようにするという。

 また、ライフサイクル管理という観点から、LoadRunnerとMercury Performance Centerの両方にまたがってテストの実施と性能診断を行える「Application Performance Lifecycle」と、ITILに準拠した形で各種変更を管理する「Application Change Lifecycle」という2つのツールも加えられた。

 さら、同社が蓄積してきたノウハウやベストプラクティスを提供するプロフェッショナルサービスとMercury Managed Serviceを組み合わせたものが、Mercury BTO Enterpriseになる。マーキュリーでは2007年にかけて、一連の製品を順次提供していく計画だ。

 「ITはそもそも、ビジネスや会社のありようを支援するもの。マーキュリーは、さらにそのITを支援する立場にある。結果として、顧客の成功こそわれわれの成功の尺度になる」と石井氏は述べ、顧客企業のパートナーとしてITガバナンスを手助けしていきたいとした。

 なお、東京証券取引所のトラブルについては「真の原因は明らかではないため」コメントは差し控えると同氏。ただし一般論として次のようなことが言えるとした。

 「ITシステムをうまく動かすためには、テストツールをうまく使うことが大事だが、それ以上に要求仕様を明確に作り、それに沿ってきちんとテスト計画を立てることが大事だ。プロセスの上流工程で準備をきちんと行っておけば、のちのち下流工程でトラブルが起こり、修正にコストをかけることもない」(同氏)。

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