ERP、SCM、CRMで実現する中堅企業の戦略的なIT活用「次世代」中堅企業はITで利益を出す(2/3 ページ)

» 2005年11月21日 00時00分 公開
[伊嶋 謙二,ITmedia]

SCMによる工程管理の上でのコスト削減、在庫の減少

 SCMは、コンピュータによる需要予測をベースにした資材調達、生産、物流、販売までの一連の流れを最適化するための計画を立案する。極めて連鎖性、網羅性の高いシステムだ。SCMでは、徹底した需要予測で実現される在庫水準の適正化によりコスト削減が実現し、それが商品の低価格化などにつながることで、顧客に価値を提供することができるのである。

ERPによる各生産拠点と本社とのリアルタイムな情報共有、一元管理

 ERPは基幹系業務システムのオフコンから、オープン化へのシフトの中で急速に普及した。ERPは同一のデータベース上でバックオフィス系の財務、人事、販売、生産をリアルタイムに一元的に管理するものである。サプライチェーン上のデータをほかのデータと統合して管理し、業務の効率化を図る。

CRMによる効率的な営業、製品品質向上

 そして、効率性の高いサプライチェーン上を経由して、製品は顧客の手に渡ることになる。そこでフロント系のCRMが登場する。適切に営業活動を行い、顧客のニーズを製品に反映すべく、その役割を果たす。

 以上SCM、ERP、CRMに代表される戦略系ソリューションは互いに大いに関連性を持ち、「計画→調達→生産→販売→物流→保守/品質向上」という一連のサイクルの潤滑油的存在となり得る。

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