Freedom Toasterから出てくるのはコーラやキャンディではない。約20種類のオープンソースソフトだ。(IDG)
それは自動販売機のように見える。だが、そこから出てくるのはコーラやキャンディとはかけ離れたもの――フリー・オープンソースソフト(FOSS)だ。
この明るいオレンジ色の冷蔵庫サイズのマシンには、CDを焼くコンピュータが内蔵されている。CDを焼くことはオープンソースコミュニティーでは「トースティング」とも呼ばれているため、このマシンには「Freedom Toaster」という名前が付いている。
このマシンは南アフリカの学校、図書館、科学センター、小売店など30カ所で稼働しているとこのプロジェクトのスポンサーShuttleworth Foundationは話している。
このプロジェクトは2004年に開始され、ここ数カ月は「かなり勢いを増している」と同団体の広報担当者は語る。
Freedom Toasterは創設メンバーのジェイソン・ハドソン氏が開発した。
Shuttleworth Foundationを設立したマーク・シャトルワース氏はGNU/Linuxコミュニティーで有名な人物。同氏は現在、LinuxベースOS「Ubuntu」の開発に資金を提供している。
ユーザーはタッチスクリーン式インタフェースを使って、Linux、Ubuntu、Firemonger、KNOPPIXなど、約20種類のFOSSプログラムを無料で手に入れられる。必要なのは空のCDだけだ。
スクリーンには、ソフトのコピーに必要なCDの枚数など、ユーザーが選んだソフトの情報が表示される。手持ちのCDが足りなければ、コピーをやめてまた後で焼きに来ることができる。マシンの近くにCDを売っている店があるところもある。
Shuttleworth FoundationはFreedom Toasterにより、ソフトをダウンロードするための帯域が不十分な、あるいは提供されていない地域の人々の支援を目指している。
同団体は、アフリカのインターネット普及率はわずか1.8%だとする7月のInternet World Stats Reportを引き合いに出している。
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