動き出したSAN、仮想化技術はいま実用レベルに達するBrocade Conference 2005 Tokyo(2/2 ページ)

» 2005年11月29日 18時00分 公開
[ITmedia]
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Tapestry WAFSでデータセンターの本来のあり方を提案

 こうしたアプリケーションを支えるインフラソリューションの1つに、同社が提案する「Tapestry Wide Area File Services」(WAFS)がある。Tapestryは製品ライン名であり、その中でのデータ共有ソリューションがWAFSだ。

小宮崇博氏 ブロケード システムエンジニアリング統括部、統括部長の小宮崇博氏

 「WAFSはデータ管理のあり方を提案するコンセプトだ。Tapestryシリーズはデータセンターでデータを一括管理してサービスを提供するための『Wide Area File Services』(WAFS)、データの移行作業を補完する『Data Migration Manager』(DMM)、サーバインスタンスのプロビジョニングを自動化するための『Application Resource Manager』(ARM)の3つが既に発表されている」(同社のシステムエンジニアリング統括部、統括部長の小宮崇博氏)。

 「データセンターにある業務データは30%しかなく、残り70%はローカルサーバにあると言われている。この70%をデータセンターという共有スペースに持ってこなければ、本当の意味でのデータ共有環境は実現しない。ローカルにあるデータを共有するためのソリューションの1つとして、弊社のTapestry WAFSは拠点ごとに分散しているデータを集約する役割を果たす重要な製品だ」(津村氏)。

 もちろん、SANはデータを集中管理するだけではない。システムにおける運用面をバックアップする機能も必要だ。それが、後者2製品となる。「企業のシステムは、主にデータとビジネスロジックの2つに分けられる。そのうちのデータに関しては、システムが変更されても別システムに移行できなければ利用できなくなる。システムの変更などに伴うデータの移行を、インフラのレベルで補完するのがDMMだ。さらに、システムを運用しながらパッチを一気にサーバ群に当てるなど管理効率をダイナミックに向上するのが、ARMである。以上、3つの製品により、SANソリューションにおけるコスト削減や運用の軽減といった効果をインフラで実現できることを、カンファレンスで知ってもらいたい」と小宮氏は語る。Tapestry WAFSのソリューションは、当社のプレゼンテーションのほか、マイクロソフト社によるセッション「マイクロソフトが提供するブランチオフィスソリューション」でも解説される予定だ。

 スポンサーセッション以外にも、ソリューション・ギャラリーでは各社製品およびブロケードの製品によるデモンストレーションが行われる。先に紹介したTapestry製品のデモも行われるという。製品化された仮想化技術をどのように自社で活かせるか、実際に会場で確かめたい。

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