Firefox 1.5は現行版のIEよりもはるかに優れていると考えているが、今回のバージョンでも大企業での配備に適したデザインにはなっていない。
Review:Firefoxの最新リリースでは、プライバシー保護機能、オプション構成画面、インタフェース、自動アップデート機能などに改良が施された。
Firefox 1.5をメジャーな新リリースと呼ぶのにはやや誇張があるものの、人気の高いオープンソースのWebブラウザであるFirefoxの最新版には、重要な新機能や改良が幾つか盛り込まれている。
Mozilla Foundationが11月末にリリースしたFirefox 1.5の主要な強化点としては、プライバシー保護機能の改善、オプション構成画面の刷新、インタフェース周りの細かい改良、自動アップデート機能の改善などがある。
従来版と同様、新バージョンでもクロスプラットフォームのサポートは素晴らしく、eWEEKラボでLinux、Mac OS X、Windowsなど複数のOS上でテストしたところ、まったく同じように動作した。今回のリリースでは標準のサポートも良好だったが、完全ではなかった(その意味では、現在普及しているWebブラウザも同じである)。
最も役立つ新機能の1つ、特にPCを共有するユーザーやキオスクシステムにとって役立つのが、「Clear Private Data」機能である。この機能は[Tools]メニューから、あるいはCtrl+Shift+Deleteキーで呼び出すことができ、履歴、cookie、キャッシュ内の項目、認証情報、保存されたフォームなどブラウジングセッションで記録されたすべての情報を削除することができる。[Options]パネル上でカスタマイズすれば、Firefoxを終了するたびに、この機能が実行されるようにすることができる。
今回のリリースにおけるユーザーインタフェースの変更の多くは、細かい部分での修正にとどまっている。[Options]パネルは、従来の縦型から横型のタブ方式のインタフェースに変更された。しかし[Options]メニューの機能の大半は、従来バージョンのものと同じである。
メインブラウザのインタフェースの外観の変更点は少ないが、そ変更点の1つは、RSSフィードアイコンが画面下部のステータスバーから上部のアドレスバーに移動したことである。
一方、機能面に関しては、インタフェース要素をドラッグ&ドロップで容易に移動できるようになった。タブ付きウィンドウをドラッグ&ドロップで整理したり、リンクをタブバーにドラッグすることによってタブ付きウィンドウを新たに作成したりすることができる。また、メニュー内で直接、ドラッグ&ドロップによってブックマークを整理することも可能だ。
おそらくFirefox 1.5における最大の強化ポイントは、自動アップデート機能の改善だろう。
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