インタビュー
» 2006年01月16日 07時30分 公開

Interview:オンデマンド・アプリケーション時代到来へ自信を深めるSalesforceのベニオフCEO (1/2)

発表からわずか4カ月でパートナーらから150以上のアプリケーションをそろえたSalesforce.com。オンデマンド時代の到来に自信を深めるベニオフCEOに話を聞いた。

[浅井英二,ITmedia]

 「Beyond CRM」を掲げ、Salesforce.comは昨年9月、顧客企業がその要件に合わせて簡単にカスタマイズしたり、機能を拡張できるオンデマンド・アプリケーションのためのプラットフォーム、「AppExchange」を発表、わずか4カ月で150以上のアプリケーションがパートナーらから出そろってきた。米国時間の1月13日には、AppExchangeアプリケーションの企業導入を加速すべく、実稼動中のSalesforceのコピーを作成し、カスタマイズやインテグレーション、テスト、開発、トレーニングに利用できる「Salesforce Sandbox」も発表した。同社の創業者であり、会長兼CEOを務めるマーク・ベニオフ氏と、日本法人の宇陀栄次社長に話を聞いた。

マーク・ベニオフ会長兼CEO 1999年のSalesforce.com設立前、彼は13年間Oracleに在籍、ラリー・エリソン会長の右腕として、同社のインターネット戦略をリードした。2003年には、Fortune誌において、最も注目される起業家トップ10に選ばれている

ITmedia 2004年に入ってからユーザー数の伸びが加速し、直近の四半期も高い成長率を示しています。好調の背景には何があるのでしょうか?

ベニオフ 昨年10月末に締めた2005年度第3四半期は、売上高とユーザー数どちらも前年同期比で約80%増加しました。導入企業は1万8700社、ユーザー数は35万1000ユーザーに達しています。

 やはり第一の要因は、インターネットの成長が挙げられるでしょう。googleやiTunes Music Storeが成功していることからもそれは分かります。インターネットは人やデバイスをつなぐ媒介であるとともに成長のエンジンなのです。

 もちろん、ユーザーの要求を積極的に取り入れ、年に3回のペースで製品の機能拡張を図ってきたことも、われわれがユーザー数を伸ばしている要因だと思います。

ITmedia 2004年6月にIPO(新規株式公開)を果たし、株式市場の評価もここへきて急上昇しています。

ベニオフ 公開企業には経営の透明性が求められます。われわれも市場に対して透明性を維持できるよう努めています。IPOはまた、Salesforce.comの成功をアピールすることができましたし、信頼性を高めることもできました。

日本のパートナーからもAppExchangeアプリが

ITmedia 昨年9月のDreamforceカンファレンスで構想を発表した「AppExchange」のその後について教えてください。

ベニオフ AppExchangeは、顧客企業がその要件に合わせて簡単にカスタマイズしたり、機能を拡張できるオンデマンド・アプリケーションのためのプラットフォームです。最近、公開されたWinter '06版のSalesforceでは、マウスで数回クリックしていくだけで、経費管理や購買履歴管理、人事採用管理など、さまざまなオンデマンド・アプリケーションを共有することができます。

 例えば、Google Mapsとの連携もそうしたAppExchangeアプリケーションの一つで、Google Maps上に顧客を表示させたりできます。現在、英語版のAppExchangeアプリケーションは150本に上っています。日本語版もSalesforce.comが提供する15本がすでに利用できるほか、1月下旬にはパートナーから5本が追加される予定です。

ITmedia ユーザーがそうしたAppExchangeアプリケーションを利用するには追加料金が必要ですか。

ベニオフ 有料のアプリケーションもありますし、無料のものもあります。それは提供者であるパートナーによって変わってきます。

 オンデマンドSFAからスタートしたSalesforce.comですが、オンデマンドCRMのリーダーとなりました。今は「Beyond CRM」を掲げ、オンデマンドアプリケーションのための「プラットフォーム」の提供者へと進化を遂げたいと考えています。われわれは、オンデマンドCRMのSalesforceと、プラットフォームを構成するAppExchange OS、AppExchange DB、ツールであるAppExchange Builderに力を注ぎ、幅広いオンデマンド・アプリケーションを顧客企業らが共有できるエコシステムを構築したいと考えています。

 ユーザーは、業務要件に応じて気軽にAppExchangeアプリケーションを試し、簡単に機能拡張することができます。しかも、アプリケーションごとのバージョンの違いなどを気にする必要はありません。

 また、AppExchangeアプリケーションの導入をさらに加速すべく、「Salesforce Sandbox」も発表しました。顧客企業は、ワンクリックで稼動中のSalesforceのコピーを作成し、カスタマイズやインテグレーション、テスト、開発、トレーニングのために使用することができます。

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