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» 2006年01月31日 18時04分 公開

構造改革としての2007年問題:ベテラン営業担当のノウハウをITで伝承する (1/3)

2007年問題はメインフレームのメンテナンスの問題だけではない。一般企業の事務職にとっても、ベテラン社員の経験やノウハウを継承していくことが大きなテーマになる。

[宍戸周夫,ITmedia]

 オンラインムック「構造改革としての2007年問題」

宍戸周夫

 2007年問題は、IT業界のメインフレームのメンテナンスの問題でも、あるいは、製造業の技能職の問題だけでもない。これを契機として、一般企業の事務職でも、ベテラン社員の経験やノウハウを継承していくことが大きなテーマとなっている。

ベテラン社員のナレッジ

 技能は定量化することが比較的容易であり、伝承もそれほど困難ではない。問題は、伝承が難しい属人的な経験やノウハウをどうするかにある。例えば、敏腕営業担当者の経験やノウハウなどは定量化することが難しい。それをいかに若い世代に伝えていくかが、2007年問題の本質とも言えよう。

 2007年問題を最初に危惧したIT業界も、当初はレガシーシステムを支えたプログラミング技術が失われることを問題視したが、その認識が変わってきていることは前回報告した通り。IT業界の2007年問題も、業務を把握しシステムに落とし込むスキルが失われるというように、ベテランSEの経験やノウハウをいかに継承するか、という問題に発展してきている。

 こうした経験やノウハウを継承するということでまず考えられるのは、ナレッジマネジメントやコンテンツマネジメントという手法だ。技能職に代表される「形式知」に対し、属人的な「暗黙知」をいかに共有するかというコンセプトがナレッジマネジメントだ。しかしこれは、その「崇高な」発想に内容が伴っていないという問題がつきまとう。そうやすやすと経験やノウハウがナレッジとして蓄積され、共有化されるわけがない。

 1970年代に経営情報システム(MIS)が、そして1980年代には戦略情報システム(SIS)が提唱された。当時としては夢のようなコンセプトだったが、急速に色あせた。今になってみれば、これらとナレッジマネジメントの不振は重なって見える。

 そこで今、実現可能なコンセプトとして注目されてきたのがコンテンツマネジメントだ。具体的には、事務職のノウハウをコンテンツとしてIT基盤に蓄積し、これを広く共有しようという取り組みが進んでいる。

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