業務委託先が無断持ち出し、Winnyで顧客情報が流出――富士宮信用金庫

富士宮信用金庫は、1万3619名分の顧客情報がWinnyネットワーク上に流出したと発表した。業務委託しているNECグループの協力会社の社員が手形決済処理に関するデータを無断で持ち出し、ウイルスに感染したのが原因。

» 2006年03月03日 12時18分 公開
[ITmedia]

 富士宮信用金庫は3月2日、手形管理システムの開発・保守業務を委託しているNECグループの協力会社の社員が手形決済処理に関するデータを無断で持ち出し、1万3619名分の顧客情報がWinnyネットワーク上に流出したと発表した。

 流出したのは、2003年10月時点の法人・個人1万3619名の名称、口座番号、手形金額など。流出した情報のみでは資金移動は行えず、これにより被害が生じる可能性は低いという。該当するすべての手形の決済は完了している。同社によると、現時点で情報が不正に利用されたという事実は確認されていない。

 データを持ち出した社員が自宅の個人使用のPCにデータ保存していたところ、Winnyのウイルスに感染し、流出したという。

 「該当の顧客に対しては個別に対応するが、一部の顧客については住所などの特定に時間を要しているため、連絡が遅れることがある」としている。富士宮信用金庫では、開発・保守業務を委託しているNECおよびNECソフトとともに「富士宮信金・NEC情報事故共同対策本部」を設置した。

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