東芝ソリューション、2007年問題などに対処する知識継承ソフトウェア発売

団塊世代が退職を控える中、企業にとっては業務ノウハウの継承が大きな課題となっている。東芝ソリューションは、情報の洗い出し、知識化、および吸収という流れを効率的に行う知識継承ソフトウェアを発売した。

» 2006年03月17日 17時50分 公開
[ITmedia]

 東芝ソリューションは、業務に関する情報の蓄積からノウハウを抽出し、業務に必要な知識として継承できるようにするソフトウェア「KnowledgeMeister Succeed(ナレッジ・マイスター・サクシード)」を商品化し、3月15日から販売を開始した。

 人材の流動化が進む中、組織に蓄積された知識の継承を効果的に進め、組織力を維持・強化することが企業にとって課題となっている。これまで、業務に必要な知識の継承は、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)や人材育成プログラムなどを通じて行われてきたが、継承を加速させる仕組みが求められているという。

 知識の継承のためには、まず教える側(送り手)が知識の元となる情報を明示し(情報の洗い出し)、次にそれらの断片的な情報を図式化したり、理解しやすい形に整理するなど、まとめて意味のある知識とし(情報の知識化)、最後に教わる側(受け手)がこれを自分のものとすること(知識の吸収)が必要といわれている。

 KnowledgeMeister Succeedでは、業務の成果に至るまでの過程を、業務を進めながら効率的に蓄積し、その情報から、成果に至る経緯や参照した情報などの関連を図式化し、成果物と過程を結びつけていく。そうして知識化された情報を利用者が的確に活用できるように、参考になる事例を検索できる機能も提供するという。

KnowledgeMeister Succeedの機能と知識継承の流れ

 東芝ソリューションでは、以下のような活用例を想定している。

  • 製造業など設計・開発部門や品質保証部門における設計ノウハウ、検査手順などの継承
  • ヘルプデスクやサポートサービス部門など、対応オペレーターや担当者の持つノウハウの可視化および過去の経緯や事例の有効活用
  • マーケティング部門、戦略立案部門、営業部門など、個人に依存しやすい非定型業務におけるノウハウの継承
  • 2007年問題などで、世代間の業務ノウハウの効率的な伝達が求められる部門における知識継承の加速

 価格は100ユーザーライセンスが1575万円(税込み)から。同社では、今後3年間で累計1万8000ユーザーライセンスの販売を目標としている。

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