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» 2006年03月29日 08時00分 公開

「使わなきゃ損」――中小企業庁の経営支援策強い中堅企業のIT化シナリオ(3/3 ページ)

[富永康信,ITmedia]
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経営革新計画は事業展開する上で極めて重要な「道しるべ」

 これらの支援策の中で、中小企業庁が極めて有効と考えているものに、「販路開拓コーディネート事業」がある。それについて、同庁の経営支援部経営支援課で課長補佐を務める出沼輝男氏は次のように話す。

 「経営革新に成功した企業と、課題の残った企業の双方にヒアリングしたところ、販路開拓の成否が重要なカギだということが分かった。そのため中小企業庁では、東京および大阪圏をターゲットに販路開拓を支援して、市場化や事業化を促進する制度を新たに設けた。具体的には、商社出身のOBなどを販路開拓の専門家として配置し、商品・サービスの紹介や取次ぎなどを行う」

中小企業庁経営支援部経営支援課 課長補佐 出沼輝男氏

 また、特定の商工会・商工会議所でも、今年度から「シニアアドバイザー事業」を発足させ、経営革新を目指す中小企業の相談窓口やセミナー、課題解決に向けた調査などの支援を行っている。これを今後は国としても重点的に整備し、多くの企業が経営革新に取り組むための環境を整備するつもりだという。

 1999年から開始されたこの経営革新事業では、2006年1月末時点までの累計で、47都道府県における2万1261件の企業および組合などの団体が承認されている。最も多いのは東京都の2877件、次いで愛知県の1716件、大阪府の1583件と続く。

 「この法律を作った背景には、経営者自らが自分の会社を数字化することで、具体的なビジネスプランを作ってほしいという目的があった。経営革新計画は、会社の方針と目標を見定め、それを経営幹部や従業員との間で共有し、社員一丸となって事業展開する上での極めて重要な指標となる。つまり、現状からあるべき姿への“道しるべ”であるともいえる。そのため、現実と乖離(かいり)し過ぎない計画であること、目標とすべき姿を具体的な数値で示すことが大切なのです」(出沼氏)

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