ファウンドリー、PoEポート密度で業界トップクラスのLANスイッチを投入Interop Tokyo 2006

ファウンドリーネットワークスは、PoE(Power over Ethernet)対応のギガビットポートを搭載する新しいレイヤ2/3スイッチを発表した。シャーシ型のアグリゲーションスイッチの場合、384ポートでイーサネット給電が可能となる。

» 2006年06月07日 21時53分 公開
[堀見誠司,ITmedia]

 「2007年にはPoE(Power over Ethernet)対応ポート、非対応ポートのいずれも10/100/1000Mbpsポートの出荷が10/100Mbpsポートを上回っていくだろう」。米Foundry Networksエンタープライズビジネス部門担当ディレクタのヴァル・オリヴァ氏は、調査データを引用しながら今後のイーサネットポート市場動向をこう予測する。

米Foundry Networksのヴァル・オリヴァ氏

 ファウンドリーネットワークスは6月7日、「Interop Tokyo 2006」の開催に合わせ、エッジおよび企業/サービスプロバイダのコアネットワーク向けの2つのLANスイッチ製品ラインを発表した。エッジスイッチ「FastIron GS」とアグリゲーションスイッチ「FastIron SX 800/1600」は、いずれも「同クラスのどの他社製品と比べてもPoEポートの密度が高く、安定した電力を供給する」ことが特徴だ。

 シャーシ型のFastIron SX(価格は未定)では全ポートで電源を供給できるようにするため、システム用の冗長電源とは別にPoE専用の冗長電源を搭載しており、SX 800では192、SX 1600では384ポートにおいて、IEEE 802.3af Class 3の15.4ワットの電力供給を実現した。いずれのポートも10/100/1000Mbps対応ポートである。さらにSX 1600の場合、10ギガビットイーサネット36ポートでPoE給電ができる。FastIron SXのラインカードと電源、システムソフトなどは、同社のFastIron SuperX用のものと共通化されている。

FastIron SX 1600
FastIron GS

 「IP電話や無線LANに対するニーズの高まりや予測不可能なトラフィックの増大。こうした課題に対処するため、顧客は10/100/1000MbpsポートにおいてもPoEへのアップグレードを望んでいる」(オリヴァ氏)

 スタッカブル型のFastIron GSは24ポート、48ポートの2つの製品があり、それぞれPoE対応とPoE非対応のモデルが用意されている。価格は50万5000円〜88万5000円。PoE非対応のモデルも、PoE用DIMMモジュールを追加すればアップグレードが可能だ。

 現在、同社がボードメンバーとして参加するEthernet Allianceでは、30〜35ワットの電力を供給するPoE Plus(IEEE 802.3at)の標準化に向けて動いている。ネットワークカメラやPCといったデバイスへの給電を前提としているが、技術的な課題もあるという。「現状のRJ-45のケーブルは、大きな電力供給には向いていない。ケーブルの厚みやコネクタの形状、電力制御用チップを変更する必要があるだろう」。

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