スーパーコンピュータTop500、またもIBMが制す。東工大のTSUBAMEがトップ10に

地球シミュレータは10位に後退したが、NECが東工大に納入した「TSUBAME」が上位に食い込んだ。

» 2006年06月28日 20時01分 公開
[ITmedia]

 2006年上半期の世界最速スーパーコンピュータTop500ランキングは、またもIBMが制する結果となった。

 Top500ランキングは6月28日、ドイツで開催のInternational Supercomputing Conference(ISC2006)で発表された。

 1位は前回に続き「BlueGene/L」で、ベンチマークスコアは280.6TFLOPSだった。このシステムは米エネルギー省傘下の国家核安全保障庁(NNSA)とIBMが共同開発し、ローレンス・リバモア米国立研究所で利用されている。

 2位、3位も前回同様IBMのシステムで占められた。2位はBlueGene/Lの姉妹版「BGW」で、ベンチマークは91.3TFLOPS。3位は「ASC Purple」で75.8TFLOPSだった。

 4位はSGIが米宇宙航空局(NASA)のエイムズ研究センターに納入した「Columbia」で51.9TFLOPS。5位には新たに稼働した仏Bullの「Tera-10」(42.9TFLOPS)がランクインした。これは8704個のItaniumプロセッサを搭載し、仏原子力エネルギー庁で利用されている。

 6位は前回5位だったDellの「Thunderbird」(38.3TFLOPS)。7位は前回はNECの地球シミュレータだったが、今回はNECがSun Fire X64をベースに構築したOpteronサーバ「TSUBAME Grid Cluster」(38.2TFLOPS)がランクインした。東京工業大学の学術国際情報センター(GSIC)で利用されている。

 8位は独ユーリヒ総合研究機構で利用されているIBMの「JUBL」(37.3TFLOPS)。これも新たに稼働したシステムだ。

 9位はCrayの「Red Storm」(36.2TFLOPS)。地球シミュレータは10位にランクダウンした。ベンチマークスコアは35.86TFLOPSだった。

 IBMのシステムがTop500のうち48.6%を占め、Hewlett-Packard(HP)が30.8%でそれに続いた。国別では、米国で稼働しているシステムが500台中298台と最多。欧州は83台と前回の100台から減少しており、アジアは66台から93台に増えた。

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