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» 2006年07月10日 09時20分 公開

「攻め」の内部統制? SAPがJ-SOX対応を競争力に変える

「内部統制は、もっとポジティブにとらえるべきだ」と話す識者は多い。SAP BUSINESS SYMPOSIUM '06では、トヨタ自動車や日立製作所が参加し、「攻めの内部統制」をテーマとしたパネルディスカッションが行われるという。

[ITmedia]

 法案が国会で可決されたことにより、日本版SOX法への対応がいよいよ待ったなしとなった。対象なる範囲が連結子会社はもちろん、業務委託先にまで及ぶため、右往左往する企業も多い。場当たり的な対処に終わってしまうことも懸念されている。

 しかし、「内部統制は、もっとポジティブにとらえるべきだ」と話す識者は多い。業務プロセスの標準化を進める好機でもあるからだ。

 5月下旬の東京を皮切りに、東京・大阪・名古屋で一連の「SAP BUSINESS SYMPOSIUM '06」を展開中のSAPは、その創業以来約30年、顧客とともに業務プロセスの標準化と改革に取り組んできた。そもそも同社がリードしてきたERPは、ヒト・モノ・カネを可視化し、経営資源を最大活用するのが狙い。その意味では、ERPは内部統制の一部だともいえる。さらに同社では、新事業ユニットとして「GRC」(Governance, Risk management, and Compliance)を立ち上げ、単なるコンプライアンスではなく、ガバナンスやリスクマネジメントもカバーし、内部統制をビジネス上のメリットに変えようとしている。

 一連のSAP BUSINESS SYMPOSIUM '06で最大規模となる東京国際フォーラムでのカンファレンス(7月21日)では、トヨタ自動車の常勤監査役、山口千秋氏や日立製作所の代表執行役副社長、八丁地隆氏が登場し、「攻めの内部統制」をテーマとしたパネルディスカッションが行われる。両社はニューヨーク証券取引所に上場していることから、米SOX法への対応が進んでいる先駆者でもある。

 SAPに代表されるERPを導入することによって、業務プロセスの可視化が可能となれば、その改革にもつながるのだが、企業が取り巻く環境がますます厳しさを増す中、成長のためには、さらに素早く変わり続けることが求められている。商品やサービスはすぐに陳腐化してしまうからだ。

 SAPは2003年、SAP ESA(Enterprise Services Architecture)構想とSAP NetWeaverを発表して以来、優れた業務プロセス、いわゆるベストプラクティスの迅速な導入と、さらなるイノベーションのための触媒として顧客らに売り込んできた。ESAによってmySAP ERPは、より低コストで迅速にベストプラクティスを導入しつつ、さらにxAppsによってビジネスプロセスを革新したり、必要に応じてビジネスプロセス自体をアウトソース(BPO)することができる、「新しい時代のERP」に昇華しようとしている。

 「NetWeaverは、Business Process Platform(BPP)へと進化し、約束どおり2007年にはESAが完成する。ビジネスにエンベデッドされたITが事業や経営をどうドライブするのか、を一緒に探ってもらいたい」と話すのは、SAPジャパン マーケティング本部の亀田俊ディレクター。

 7月21日のSAP BUSINESS SYMPOSIUM '06では、「ビジネス・イノベーション」をテーマに掲げ、経営課題の視点から75に上るセッションが用意され、事業や業務と一体化したITの在り方が紹介されるという。

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