デジタルメディア機能の重複により、Microsoftは将来、複数のデジタルメディアインタフェースをすべて開発し続けるかどうかは不明だ。特に、Zune PCソフトウェアの新機能の追加を、Windows Media Playerよりも速いペースで進めるかもしれない。
MicrosoftがZuneの提供に乗り出した理由が何であれ、Zuneの顧客体験全体をコントロールすることへの同社の強いこだわりから、Zuneは専用のPCクライアントソフトウェアおよびオンライン音楽ストアとともに登場し、PlaysForSureロゴプログラムの対象には含まれないことになった。
Microsoftは2004年に、消費者が相互に互換性のあるWindows Mediaデバイスやオンラインストアを見分けられるようにPlaysForSureを導入したが、これは不完全なソリューションで、消費者は引き続き互換性の問題に悩まされた。
MicrosoftがZuneをPlaysForSureの対象に含めないことは、PlaysForSureでのパートナーシップに対する同社の現在の力の入れ方や、Windows Mediaプラットフォームにおける一部の要素の今後に疑問を投げかける。
Zuneデバイスとそれに対応するオンラインストアのZune Marketplaceは、MicrosoftのWindows Mediaプラットフォームを使用する。Zune Marketplaceで購入される楽曲は、Windows Media Audio形式でエンコーディングされ、Windows Media Digital Rights Management(DRM)で保護されている。だが、Zuneは従来のWindows Mediaデバイスといくつかの重要な点で異なっている。最も顕著な違いは、Zuneは、Windowsのほとんどのエディションに搭載されているWindows Media Playerを使用しないことだ。
Zuneでは、AppleのiPodの場合のように、ユーザーはZune用のPCソフトウェアをインストールしなければならない。このソフトウェアはWindows XP SP2とVistaに対応する(Macには対応しない)。
Zuneソフトウェアは、My Music、My Photos、My Videosの各フォルダを自動的にスキャンしてその内容をコンテンツライブラリに登録し、ユーザーはほかのフォルダを手動でスキャンできる。ただし、ZuneのライブラリはWindows Media Playerのライブラリと自動的には同期されない。また、Windows Media Player(およびiTunes)と同様に、ユーザーはZuneソフトウェアを使ってCDからコンテンツをリッピングし、プレイリストに整理して、PC上で再生できる。
だが、Zuneデバイスとストアは、いずれもMicrosoftのPlaysForSureロゴプログラムの対象に含まれない。つまり、Zune Marketplaceで購入された曲は、PlaysForSureデバイスで再生できない可能性があり、その逆も同様だということだ。Zune担当プロダクトマネジャーのMatt Jubelirer氏によると、MicrosoftはZuneとPlaysForSureの互換性を無効にする措置は一切講じておらず、両者は同じ技術に基づいている。しかし同社は、一方のタイプのコンテンツを他方のタイプのデバイスで再生することについて保証しておらず、技術サポートも提供していない。
Microsoftは、このアプローチを取ったのは、使い勝手の良さを提供するためだとしている。Zuneクライアントは単一のデバイスと組み合わせて使うことが想定されているため、コンテンツの同期は、Windows Media Playerと互換デバイスの間で同期を行う場合よりも簡単になり、同期の信頼性も向上するだろう。
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